日本は自動車の認証基準(安全・環境基準)を欧州連合(EU)と共通化する。日欧の自動車メーカーが自国で認証を受ければ、輸出先で煩雑な認証手続きを省略できるようにする。自動車の認証基準はEUとの経済連携協定(EPA)交渉で重要なテーマとなる見通しだ。日本は欧州基準に合わせて市場開放に取り組む姿勢をEUにアピールし、代わりにEUに自動車関税の撤廃を求める。
認証基準を共通化する時期は日本は3年後を目指す。ただ、EUはより早期の共通化を求めるとみられ、2年程度とする可能性もある。(中略)
日本政府は早期に欧州などが参加する「IWVTA」と呼ばれる国際的な車の認証基準を完全に受け入れる。国際基準は乗用車で47項目あり、日本はブレーキなど33項目は取り入れているが、まだ14項目は日本独自の基準を使っている。
例えば日本の排ガス規制は渋滞を踏まえ海外より遅い速度を前提に計測する。衝突試験の時の安全要件やバックミラーの設置基準も欧州と異なる。これらの日本基準を欧州が採用する国際基準に合わせる一方で、重要な安全基準はEUに採用を求める。(中略)
米国も環太平洋経済連携協定(TPP)の事前協議で、日本に自動車の認証制度の共通化の可能性を打診している。ただ、米国の制度は独自性が強く、欧州に比べて統一が難しい。
TPP云々は別にして、保安基準や燃費計測などは全世界共通にするべきだと思います。