寄居工場は当初、サイズの大きい高級車などの工場として計画され2007年に着工していた。しかし、08年9月のリーマン・ショックで建設を凍結、同年末に稼働時期を11年以降に延期した。さらに09年には12年以降と再延期され、13年の稼働を最終決定したのは10年7月になってからだった。
この間の需要のダウンサイジングにより、生産車種も『フィット』など小型車中心の拠点に変更した。ホンダの主任技師で寄居工場責任者の河野丈洋氏は、稼働時期の延期について「需要への対応や新技術の導入などができ、結果としては良かった」と話す。
当初計画では「今では必要とされないクルマや技術を導入することになったろう」とし、ダウンサイジングへの対応も後手を踏んだはずと振り返る。
「N」シリーズの大ヒットで鈴鹿のキャパが埋まったからこそ、寄居をスモール専用工場にすることができたんですよね。
V10のFRスポーツとか作っていたら、今ごろ高根沢工場のようになっていたかもしれません。
ホンダ片山常務、寄居は「高効率で最先端の環境対応工場に」 | レスポンス
天然ガスによるコージェネレーション(熱電併給)装置やメガソーラー(大型太 陽光発電)の導入などで、エネルギー供給力を高めるとともに、CO2の削減を図っていく。コージェネの電気出力は8370kWで、熱の利用を含む総合効率は84.8%を目指す。
ホンダ製のパネルを使う太陽光発電は合計2.6MW(2600kW)。工場のフル操業時 には必要電力量の3.7%をまかない、CO2の削減は年1200tに及ぶという。また、自然環境や生物の保護・保全のため、国内の自動車工場としては最大規模となる1.6haの「ビオトープ」も設置している。
こんだけ屋根があるんだから、もっと太陽光発電のパネルを乗っけられるんじゃないの?