謝るべきときに言い訳をしてはならない

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大敗・民主党、2つの敗因と今後の行方|山崎元のマルチスコープ|ダイヤモンド・オンライン

今回、かくも「民主党」が嫌われた原因は2つある。
 
1つには、消費税増税でついた「嘘」の総括をしていないために、民主党が有権者に「約束のできる相手」だと認識されていないことだ。
 
民主党政権は、「やる」と言っていた普天間基地の県外移設も、年金制度改革もやらずに、「やらない」と言っていた消費税率引き上げに邁進した。これを「我々は嘘つきだった。もうしません」と言って謝るところから始めなければ、有権者は民主党を「信じる」ことができない。(中略)
 
企業にたとえると、現在の民主党の状況は、不祥事を起こした企業のような状態なのだ。「実は、あれでも問題はなかったし、むしろ良かったのだ」と言い訳するよりも、何はともあれ「嘘をついたのは悪いことでした。もう少なくとも嘘はつきません」と経営者がはっきり言うべきだったのだ。それで許されるかどうかは、やってみなければわからないが、それなしで済まないことが確実なのだ(注:本段落の全ての文の文末が「のだ」で終わっていることは、偶然ではない)。

航空事故が起こったときもそうですが、とにかくまずはひたすら謝り続けることが先です。

謝罪の言葉に続いて、「・・・でもウチだけが悪い訳じゃないんですよ」なんて言ってたら、「コイツは口では謝ってるけど、内心は反省していない」と思われるのがオチです。

民主党のもう1つの敗因は、彼らの「アベノミクス批判」に表れた経済政策への無知であった。
 
今回の選挙では、いわゆる「アベノミクス」に対する賛否が問われていたが、単純に賛成・反対を決めて大声で怒鳴るといいというものではない。
 
民主党は、アベノミクスによってもたらされたここまでの状況について、株価は上がったが、これで儲かるのは主として金持ちであり、円安になり一部の物価が上がっているのに多くの人の賃金は上がっていないのであり、弊害が出ている、と主張して、アベノミクスを正面から批判した。

デフレも円高も「注視」するだけで、何も変えられなかった人たちが、何を言っても説得力がないですよね。

有権者の間では、もはや「民主党の存在を許容してくれない」レベルまで嫌悪感が広がってるんじゃないかと思います。
首をすくめて嵐が過ぎ去るのを待っていればいいと思っているようでは、いつまでたっても再生への反転は出来ないでしょう。