日産、不振の理由は「新興国シフトで先行した」から?

トヨタ自動車と日産自動車を分析する (東洋経済オンライン) - Yahoo!ニュース BUSINESS

2つめのポイントは、日産は新興国市場に懸けていた部分があったのですが、頼みの新興国経済が減速傾向にあるということです。日産は、それほどの付加価値を要求しない新興国市場、特に中国などで売り上げを伸ばしたいと考えていました。ところが、今年6月あたりから米国のQE3(量的緩和第3弾)縮小予測が広がってきたことで、新興国への投資資金が引き揚げられ、成長率が鈍化してきているのです。(中略)
 
しかし、いずれにしても、日産はお客様にとって魅力のある車を作らない限り、業績を改善させることは難しいでしょう。私の師匠の藤本幸邦先生は、いつも「おカネを追うな、仕事を追え」とおっしゃっていました。確かに日産を立て直した当時は、コミットメント経営という手法は正解でしたが、今は景気が回復してきたわけですから、状況が変わっているのです。それでもなお、数字を追いかけてばかりで、お客様が欲しい商品をつくらなければ、結局、うまくいくことはありません。

トヨタがリーマン・ショック後に大赤字を出したのも、今年度は過去最高の営業利益を出しそうなのも、構造的な理由(円安、輸出増、北米好調)なのですが、日産には裏目に出ているようです。
先読みして逆張りしたら、マーケットが元に戻ってしまったわけですね。

日産、ルノーの植民地化懸念も~EV低迷というゴーンの誤算、日産はルノー再建の犠牲か (Business Journal) - Yahoo!ニュース BUSINESS

「安物ばかりつくって客を騙すんじゃなくて、しっかりした付加価値の高いクルマをつくれ」と社内に檄を飛ばしてきたのが志賀氏だった。「ゴーン氏は、伸びが期待できない日本市場は、GT-Rを広告塔にして安いクルマをつくればいいと考えていた」(業界関係者)ともいわれており、一般消費者向けで実用性に優れたマーチやラティオの生産拠点を東南アジアに移し、シルフィは日本製だが中国市場向けのモデルに変更されたのも日本市場軽視の表れとみられている。ちなみに、マーチはタイやインドなど東南アジアで生産されるようになり、販売が激減した。(中略)
 
日産の筆頭株主はルノーで、43.40%を保有している。ルノーのCEOはゴーン氏であり、同社の主要株主であるフランス政府は15%の株式を保有している。フランス政府は“物言う株主”だ。特に雇用には敏感で、「ルノーの業績が悪い時、日産がルノーを助けるのは当たり前だ」とモントブール産業再生相は13年1月に語っている。これを受け、日産は同年4月末に次期マイクラ(日本名はマーチ)をルノーの工場で生産することを決めた。アジアから欧州に輸出していた分の生産をルノーの工場に移管し、ルノーの工場稼働率を上げて雇用を守ることになった。日産がインドで自社生産しているマーチをルノーの工場に移管すれば、日産にとってみればコスト高となる。日産の利益は減り、それがルノーの売り上げに変わるわけだ。こうした流れの中で、志賀氏が経営の第一線から外された。本当に「日産はフランスの植民地になる」のだろうか?

植民地経営はフランスのお手の物でしょうしね。