SIMロックフリーを否定することに意味があるのか

【山田祥平のRe:config.sys】SIMロックフリーをキャリアに強制して意味があるのか - PC Watch

誤解を怖れずに言えば、SIMロック解除なんてどうでもいい。キャリアは今まで通り端末とセットでサービスを売ればいい。フルバンド対応の世界中どこでも使える、とびっきりの端末を全国津々浦々のキャリアショップと量販店で売ってくれればいい。
 
そして、ユーザーは、自分が契約しているキャリアのSIMを装着したままで、安心して世界中を旅できるのだ。周波数の問題や電波の形式など考える必要はない。そして、1日3,000円近いふざけた価格のローミング料金ではなく、日本にいる時と同じ価格でサービスが利用できる。日本から夜中に間違い電話がかかってきただけで175円/分もかかって腹を立てることもない。そうなっていれば、誰もSIMを現地で調達しようなんて思わないだろう。大きなエネルギーと時間が必要だからだ。
 
ちゃんとしたサービスをちゃんとした価格で売ること。まずは、それからだ。SIMロックの解除の議論なんて、その当たり前ができてからでいい。それをきちんとすることが本当の消費者保護に繋がるのではないか。ロック解除を理由に責任を放棄されてもたまらない。ユーザーを囲い込みたいならまずはそこからだ。
 
それに、SIMを交換するようなユーザーは、とっくの昔にグローバル対応の端末を入手している。今さらロックが解除されたり、できるようになって喜ぶとは思えない。

言わんとすることは分からなくもないけど、そうすると日本のキャリアは海外ローミングに掛かるコストを日本国内でしか使ってないユーザーにも平均して負担してもらわなければならなくなるので、料金をアップさせなければならないでしょう。 受益者負担の観点からは問題があるのでは?

山田氏のいう「ちゃんとしたサービスをちゃんとした価格で売る」を実現するのは、現状の仕組み(業界の構造)からはとても困難です。 それに比べてSIMロックの解除はとても簡単です。 今の端末はソフトでロックされているので、キャリアがやる気になればすぐにでも出来ます。

「SIMロックの解除の議論なんて、その当たり前ができてからでいい」というのを待っていたら、永遠に出来ないと思います。 できることはすぐにやるべきです。

そして、それとは別に、技適をクリアしたグローバル端末が量販店頭で気軽に買えること。高価かもしれないし、グローバルのボリュームメリットでむしろ安いかもしれない。キャリアは外部で購入して持ち込まれた端末に責任を持つ必要はない。両方のスタイルをユーザーが選択できればそれでいい。それが欲しいとは思わないくらいにキャリアのサービスが充実していれば、それでいいし、そうじゃないと思うなら好きな端末を好きな店で買い、MVNOを含めて好きなキャリアを使えばいいのだ。ぼくだって優れた端末が欲しくても、それをキャリアで入手できないなら、市販のものを量販店で購入するだろう。海外で使うだけならネット通販でもいい。

そういうユーザーの選択肢を多くするために、SIMロックの解除が可能なことが必要なんでしょ?

ちなみに全ての端末のSIMロックを解除しろと言っている訳ではありません。 インセンティブ付けてタダで配っているような端末は、2年縛りの期間中は解除出来ないとかでいいと思います。
一括購入や割賦期間満了した端末は、タダでSIMロックが解除されるべきです。