温暖化に挑む:平均気温の伸び停滞、なぜ 解明進む「ハイエイタス」現象、再上昇へ警告も - 毎日新聞
世界の地上の平均気温は20世紀後半以降上昇傾向にあり、人間活動による二酸化炭素(CO2)など温室効果ガス排出量増加が原因とみられている。だが今世紀に入り、排出量は増え続けているのに平均気温の伸びは鈍っている。「ハイエイタス(中断、停滞)」と呼ばれるこの現象の原因解明に向け、世界中で研究が進んでいる。
国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第1作業部会が公表した第5次評価報告書によると、地上の平均気温は1880〜2012年に0・85度上昇した。10年単位でみると、最近30年は19世紀後半以降のどの年代よりも暑かった。だが今世紀に入ってからは、10年当たり0・03度上昇とほぼ横ばい。この現象がハイエイタスだ。一方、CO2濃度の上昇率は、1990年代は年約1・5ppmだったのに対し、最近10年は年約2・1ppmと増加した。
要するに「CO2は増えてるのに気温の上昇が伸び悩んでいる」っていうことだそうです。
東京大学大気海洋研究所のレポートはこちら。
海の熱吸収に着目した研究も進む。米ワシントン大と中国海洋大の研究チームは、水中を上下に移動できる装置を使って、世界中の海水面から水深1500メートルまでの熱の動きを追跡。その結果、気温上昇が止まり始めた1999年以降、大西洋や南極大陸を取り巻く南大洋では、海盆と呼ばれる深海域まで熱が蓄積されていることが分かった。
地表面に蓄えられる熱の約9割が海に存在するため、チームは「海に熱が蓄積しなければ、地球温暖化に拍車をかけていただろう」と推測。さらに、過去には同様の現象が20〜35年続いていたとして、「今後15年間程度で、熱が海水面に戻ってくる可能性がある。温暖化の勢いは再び増すのではないか」と警告する。
米海洋大気局(NOAA)のマイケル・マクファデン研究主幹は米サイエンス誌に「温暖化の懐疑論者はハイエイタス現象を理由に、温暖化が起きていないと社会を混乱させようとしているかもしれない。だが、少なくとも海洋は温まり、地球の温暖化は続いている」とコメントした。
確かに空気より水の方が比熱が大きいしね。
何が正しいのかはまだ分かりませんが、出来るだけCO2を出さない方が安全っぽいのは確かですね。