「炭素繊維」はいつまで「未来の素材」?

  • 投稿日:
  • by
  • カテゴリ:

「炭素繊維」は未来の車を変えるか :日経ビジネスオンライン

東レにとってのもう一つの壁は、閉鎖的思考の日本の自動車メーカーだ。
 
「次世代の素材としてCFRPの研究はしている。しかし、本音を言うと今のままでも(燃費)規制はクリアできるから、あえて量産車でチャレンジしたくはない」
 
昨年、ある自動車メーカーの研究所で担当者がこう話していたのを覚えている。燃費競争が過熱している日本では、メーカーは1gの増量にも神経を削るが、それと同時に1円の増加にも敏感だ。CFRPを採用すると、鉄に比べて材料の価格が高くなるうえに、生産設備も入れ替える必要がある。量産車への採用となると、1台当たりのコストはぐんと跳ね上がるだろう。

事故時の補修方法とリサイクルという2つの課題への答えを明確にしない限り、量産車への適用は難しいんじゃないかな?