「全会一致」の不文律を破ったEUの声明文

  • 投稿日:
  • by
  • カテゴリ:

異例の「ギリシャ外し」 声明文に悲劇の予感  :日本経済新聞

声明文は、ギリシャが求めていた支援延長を拒否する内容だった。だがギリシャのユーロ離脱を表す「Grexit」という表現は見当たらない。ではなにが「悲劇」なのか。声明文の末尾の一番目立つところの注意書きが目を引く。そこにあったのは「ギリシャを除くすべてのユーロ圏によって承認されました」という一文だ。
 
EUの不文律はどんなときでも全会一致。全会一致にならなければ文書の表現を何度でも練り直すというのが欧州流だ。にもかかわらず、あえてギリシャを排除したことを明記した声明文を記者団に配った。「こんな声明文は見たことがない」とEU関係者が漏らすほどの異例の結末になったのは、バルファキス財務相をはじめとするギリシャ政府に対する不信感にあるようだ。

いやー、EUおよび欧州各国は根気強いと思うわ。 もっと早くにギリシャをばっさりと切り捨ててもおかしくなかったもの。
もちろん信用問題がイタリアやスペインなどに波及するのを恐れて、切り捨てたくても出来なかったのでしょうが。

お国柄というのもあるんでしょうが、ギリシャはもう「カネがないものはない」と開き直るしかないんでしょうね。

関係者によると、EU側がギリシャが国民投票に踏み出すことを知ったのは、チプラス首相からの連絡ではなく、ツイッターで流れたニュースだった。しかも交渉の最前線にいたギリシャ政府の事務スタッフは政府方針を知らなかった。債権団とギリシャ側の担当者が合意に向けた資料を作成している最中にニュースに気づき、事務レベルはEUもギリシャ側も仰天したという。
 
「この決断はユーロ圏の信頼を傷つけるだろう、永遠に」。バルファキス財務相は、こんな捨てぜりふを吐いてEU本部を後にした。

まだギリシャはEUを必要としているのでしょうが、残念ながらEUはそうではないのでしょう。