いよいよ動き出しましたね。
10/16から東京電力が「はじまる!電力自由化」という特設サイトを公開しています。
その中のQ&Aに興味深い設問がありました。
Q.新しい電力会社を選ぶと、いまの電柱や電線、電気のメーターなどはどうなるの?
A.いままでの電柱や電線などの電気設備をそのまま使えます。
安定した電気をお届けするために、お住まいの地域の送配電事業者(現在の電力会社)※がこれまでどおり電気設備の建設やメンテナンスを行います。
ただし、スマートメーターが未設置の場合には、スマートメーターへの取替工事が必要となります(無償)。
スマートメーターの詳細についてはこちら。
※ 東京電力では、2016年4月より「発電」「送配電」「小売」事業を分社化し、送配電事業会社「東京電力パワーグリッド株式会社」が電気設備の建設やメンテナンスを行います。
なんと! 電力会社を変えるにはスマートメーターの設置が必須なの?
スマートメーターは従来の機械式メーターを代替するもので、電力会社と通信することで各家庭を回る電気料金の検針を不要にするものです。これは日本中の電力会社と自由に契約できるようにする、電力自由化には欠かせない設備となります。
そうだったんだ。 知らなかった。
動き出す電力システム改革(45):電力の契約変更はスイッチング支援システム、2016年3月に運用開始 - スマートジャパン
電力の需要家が新しい小売電気事業者へ契約を切り替える場合には、2種類の契約変更が発生する。1つは需要家が小売電気事業者と結ぶ「電力供給契約」で、もう1つは小売電気事業者が送配電事業者と締結する「電力託送契約」だ。この2段階の契約変更を効率的に進めるために、すべての小売電気事業者は「スイッチング支援システム」を利用することができる(図1)。
そういうシステムを使ってオンラインで手続きをするためにも、スマートメーター化が必要なんでしょうね。
でもそうすると来年春にはスマートメーターへの交換工事が集中しそうですね。
電力供給サービス:料金が1割安くなれば16%の家庭が新電力へ、移行額は8900億円 - スマートジャパン
調査結果によれば、電力会社の乗り換えの意思決定要因として最も大きいのは「料金(割引メニュー・セット割引など)」で、全体の46%を占めた。これに続くのが「新電力会社に対する安心感(信頼度)」「切り替えの手続きが容易であること」で、ともに15%。この他「新電力会社のサービス実績」が14%、「電力発生源が自然エネルギー(太陽光・風力など)であること」が10%と続いている。(中略)
この前提条件で調査を行った結果、現在契約している電力会社の料金と比較して、値引き率が5%(5%安くなる)の場合は乗り換え意向を持つ世帯の割合が3%にとどまるのに対して、10%の場合は16%にまで増加したという。この結果からNRIでは「既存料金の1割引き」が消費者に電力会社のスイッチングを訴求する1つのベンチマークになる可能性があるとしている。
1割じゃそんなにインパクトはないかもしれないね。 携帯料金みたいに横並びになりそうだし。
電力供給サービス:電力小売り完全自由化、消費者の期待は「電気とガスのセット割引」 - スマートジャパン
電力会社を変更する可能性についての問いには95.4%の消費者が「可能性あり」と答えている。さらに、電力会社変更の決め手としては「電気料金の低減」が圧倒的に多い回答率となった。次いで、「料金プランの分かりやすさ・豊富さ」「サポート・アフターサービス」「ポイント提携サービス」「契約が簡単」などの項目が挙がっている(図5)。
電力小売り自由化後の料金メニューについて、「電力とガスの一括支払い」を求める消費者は85.0%に達している。電力とガス一括支払いを希望する理由としては「安さ」が76.6%と多くを占めたが、「手続きや契約内容変更の一括化」(18.1%)や「ガスや請求書の一括化」(15.0%)についても高い回答比率となっている(図6)。
我が家は電気料金よりも都市ガス料金の低減の方が重要なので、当然セットでの契約も考えています。
電力供給サービス:東京ガスが電力小売りに参入、電気とガスのセット割で電気市場切り崩しへ - スマートジャパン
東京ガスでは2015年10月15日に小売電気事業者の登録を申請したことを発表し、合わせて2016年4月から家庭向けに電力の販売を開始することを明らかにした。販売エリアは、主に現在の東京ガスのガス供給エリアを中心とした関東圏とし、販売は東京ガスライフバル・エネスタ・エネフィットなど東京ガスグループによる販売を通じて行う。また、住宅・建築・設備や通信・情報サービスの業界の事業者、卸先の都市ガス事業者、LPG事業者など、各業界とのパートナーシップによる販売についても協議を進めているという。(中略)
「お得」な価値として訴えるのが、電力とガスなどのセット割引だ。現状ではガスと電気のセットメニューを軸に、通信や各種サービスなどを組み合わせたセット割引プランを用意するとしている。料金体系については託送料金の認可などを踏まえて決定し公表する計画。また住宅・建築・設備などの事業者と協業しさまざまなセット提案の素材などを模索していくという。また独自のポイントサービスも開始する。当面は同社会員の「myTokyoGas」を対象とし、他社ポイントとの交換も可能なサービスを2016年4月に開始予定とする(図2)。
都市ガスの自由化開始は電力の1年遅れですが、先行して電力小売に打って出るようです。
電力供給サービス:KDDIも参入を発表、auショップで家庭用電力を販売 - スマートジャパン
KDDIは2015年10月20日に経済産業省資源エネルギー庁へ小売電気事業者の登録を申請し、2016年4月から電力小売りを開始する。同社は通信事業を「au」ブランドで展開しているが、電力小売りについても同ブランドを活用し「auでんき」として展開していく方針だ(図1)。
「auでんき」のサービス提供にあたっては、全国約2500店舗のauショップやお客さまセンターなどを活用したカスタマーサポート体制を構築。約4400万のauユーザーを中心に全国(沖縄県・一部離島を除く)で「auでんき」を提供していく方針だ。
また頻繁に電話が掛かってきそうだなぁ。 「auひかり」のセールスで掛かってきた電話番号は、かたっぱしから着信拒否に登録していますが。
auの関係者はまた契約ノルマとか課されるんだろうな。 かわいそうに。