東京ガス、首都圏で電力連合 中堅ガス5社と提携 :日本経済新聞
電力小売りの全面自由化に向けて、東京ガスが首都圏の足場固めを急いでいる。24日、武州ガス(埼玉県川越市)など中堅のガス事業者5社と提携すると発表した。都市ガスの卸供給先である各社を通じ、東ガスが発電した電力を主に家庭向けに販売する。「気心の知れた」ガス事業者と連合を組むことで東京電力が独占してきた最大市場の切り崩しを狙う。(中略)
東ガスは武州ガスのほか、東部ガス(東京・中央)、坂戸ガス(埼玉県坂戸市)、昭島ガス(東京都昭島市)、太田都市ガス(群馬県太田市)と提携する。東ガスの供給エリア外に5社が持つ首都圏の顧客基盤は40万件弱。東ガスの電力と各社のガスのセット販売などで契約獲得を目指す。
「電力小売りの全面自由化に向けて」と言ってますが、本丸はその1年後の「都市ガス小売り自由化」にあるのは明白ですね。
続きです。
「正直なところ、今回の提携がまとまり胸をなで下ろしている」。東ガスの広瀬社長は本音を漏らす。長年の卸供給で強固な関係を築いた中堅の囲い込みは東ガスが今できる最も手堅い戦略だった。自由化の波にさらされるのは地域のガス事業者も同じ。坂戸ガスの茂木通則社長は「(電気もガスも)自由化の大競争時代に突入する。都市ガス1本でこれからは生きていけない」と語る。
東ガスは海外から調達した液化天然ガスを都市ガスに加工するなどし、パイプラインなどで地域のガス事業者に卸供給。それぞれのガス事業者は自前のパイプラインで一般家庭などに販売している。提携する5社のほかにも30社以上の卸供給先を持つ東ガスは小田原ガス(神奈川県小田原市)などとの連携もすでに視野に入れている。
さて、武州ガスと坂戸ガスに挟まれた日高都市ガスはどうするんでしょうか?
東電はニチガスと提携したので、ニチガスと競合するシナネン(日高都市ガスの親会社)が東電側に付くとは思えないし。
いっそ日高都市ガスを東京ガスに事業売却するという手もあるね。 中小都市ガスは草刈り場になりそうだもん。
電力供給サービス:“1本足”から脱却したい東京ガス、ガス5社と提携し電力販売網を強化 - スマートジャパン
東京ガスが電力販売に注力する背景にあるのが、2017年からスタートするガスの小売全面自由化だ。ガスの自由化が始まれば、電力自由化における東京電力のように今度は東京ガスが既存顧客を“守る側”に立つことになる。東京ガスではこのガスの自由化により、同社のガス事業による純利益が現在より縮小していくと見込んでいる。
このガス事業の縮小分を、2016年4月からの電力の小売自由化に伴う電力販売の拡大や、海外事業の拡大によって補っていく計画だ。こうして現在のガス事業の1本足経営に近い状況になっている事業ポートフォリオを修正し、「総合エネルギーカンパニー」を目指していく(図1)。そのためにも最大市場である首都圏での電力顧客の確保は重要な鍵となる。
「攻撃は最大の防御」ですからね。 エネファームやエコウィルなどコジェネも今まで以上に拡販して、囲い込む必要があるでしょう。