5月の新車総販売台数は1.2%減と2か月ぶりマイナス | レスポンス(Response.jp)
日本自動車販売協会連合会と全国軽自動車協会連合会が6月1日に発表した5月の新車販売統計(速報)によると、総販売台数は前年同月比1.2%減の33万1592台となった。
燃費不正の影響で軽自動車が大きく落ち込んで足を引っ張り、3月以来2か月ぶりのマイナスになった。このうち登録車は6.6%増の22万3758台と、2か月連続で増加した。
一方で軽自動車は、三菱自動車工業に続き、軽が主力のスズキも燃費データ測定の不正が明らかになった。このため、5月は14.3%減の10万7834台と大幅に減少した。軽のマイナスは2015年1月から17か月連続。
マスコミ的には三菱自・日産の落ち込みに光を当てるのは仕方ないですが、もっと注目すべきことがあると思うんですけどね。
新車登録台数、好調ホンダが2位の座をキープ…5月ブランド別 | レスポンス(Response.jp)
日本自動車販売協会連合会が発表した2016年5月のブランド別新車登録台数(軽を除く)によると、前年同月比5.0%増の2万7950台を販売したホンダが2か月連続で2位の座を守った。
首位トヨタは同11.0%増の10万3748台。3位日産は同0.2%増の2万5574台だった。
以下、乗用車ブランドでは、スバル、スズキ、ダイハツがプラス。マツダ、レクサス、三菱自動車がマイナスとなった。
1位:トヨタ 10万3748台(11.0%増)
2位:ホンダ 2万7950台(5.0%増)
3位:日産 2万5574台(0.2%増)
4位:マツダ 1万0484台(37.9%減)
5位:スバル 8243台(24.2%増)
6位:スズキ 8162台(82.4%増)
前年同月比 62.1%とマツダの一人負けですね。 ちなみにこれは貨物車も含んでの数字なんで、乗用車だけだと前年同月比 59.2%の 9,350台です。
今年のブランド別新車登録台数(軽除く)を表にするとこうなります。
2016年 | 前年同月比 | マツダのシェア | |||
---|---|---|---|---|---|
マツダ | 市場全体 | 2014年 | 2015年 | 2016年 | |
1月 | 94.2% | 100.2% | 4.4% | 5.7% | 5.5% |
2月 | 88.9% | 95.4% | 5.8% | 7.0% | 6.5% |
3月 | 77.3% | 96.8% | 5.2% | 6.6% | 5.2% |
4月 | 71.7% | 107.2% | 3.9% | 6.6% | 4.4% |
5月 | 62.1% | 106.6% | 5.1% | 8.0% | 4.7% |
前年同月比は昨年10月以降はずっとマイナスになっています。 昨年積み上げたシェアを吐き出して、一昨年のレベルに戻りつつあるという状況ですね。
なんでこんなことを書いているかというと、「マツダ、ザマー」というのではなくて、日本の新車販売でシェアを上げるのがいかに難しいかというのがよく表れていると思うのです。
CX-5発売以降、ハズレ無しで高評価の新型車を連発しているのがマツダです。 一方でパッポン堂と組んでブランド訴求CMを数多く出稿し、自動車メディアにはどんな小さなことでも取材してもらって切れ目なく露出を増やしています。
「強い商品」と「徹底した広告戦略」で一時は登録車シェア8%まで達したにもかかわらず、新型車効果がなくなると元のシェアに逆戻りです。
もちろんマツダは「シェアは追わない」「よりグレードの高い仕様を売って売価を高く維持」する方針らしいので、収益性を高く保てていれば問題ないのでしょう。
ただリコール多発と新型車の迷走中のホンダや、国内市場にリソースを掛けるつもりがない日産がそれほどシェアを落としてないのに比べると、「これだけ頑張っているマツダがなぜ?」という気がしてしまいます。
販売店としてもいくら収益は上がっているとはいえ、やっぱり台数が伸びないことには元気が出ないですよね。
「日産180」とかホンダの「チャレンジ80(国内販売80万台)」とか、過去に大規模な販促運動を仕掛けた会社がありましたが、ことごとく翌年は反動減に苦しみました。 地味に少しずつでいいので、継続して地力を上げていくしかないんですよね。
そういう意味ではスバルはもしかしたら10年後にはマツダを抜いているかもしれませんね。