スバル富士重 高橋専務「アメリカの雇用には少なからず貢献ができている」 - 【自動車業界ニュース】 - carview! - 自動車
一方、他社に比べて現地生産の比率が低いことに関しては「確かにスバルの場合は、アメリカでの販売台数に対してアメリカでの現地生産の比率は必ずしもものすごく高くはない」と認めつつも、「しかしながら1年前はもっと低かった。2016年度にアメリカのSIAでほぼ倍増とする能力増強を行った。これによって従来よりかはアメリカでの販売に占める現地生産比率は大きく高まったし、これからも2018年度に向けてアメリカでの工場の能力を上げることによって、アメリカの販売台数に占める現地生産比率を高めていく。これを我々としては着実に実行していくことになる」と強調した。
「必ずしもものすごく高くはない」という表現が笑えますよね。 「普通に高い」ということですから。
ではどの程度高いのでしょうか?
というわけで表にしてみました。 出典は各社のニュースリリースとマークラインズの統計データです。
驚いたことに、日本国内生産台数の第2位は日産でもホンダでもなくマツダなんですね!
日本から米国への完成車輸出台数を公表しているのはホンダだけです。 スバルは米国生産と販売の差が日本からの輸出になりますね。
日産とマツダは北米への輸出台数を公開していますが、「北米」が米国・カナダなのかメキシコも含むのかはよく分かりません。
トヨタに至っては、地域別の輸出台数を公開していません。 2012年までは公開していたのに、なんでやめちゃったんでしょうかね?
「積極的に公表したくない」数字とは、「責められると都合が悪い」数字のことです。
仕方がないので、トヨタ、日産、マツダの対米輸出台数は推計です。 そんなに大きくは外れていないでしょう。
下の3行をみると、スバルがいくら「米国に工場を持って雇用に貢献している」と言っても旗色が悪いのがよく分かります。
またマツダも米国工場を手放してしまったので、「日本から米国への輸出が多すぎる」と言われるとやっぱり辛い。
例えばもしトランプ大統領に、「米国で販売するクルマのうち、米国製が占める割合を70%以上とすること」という「自主規制」を課された場合にホンダと日産以外は対米輸出を大幅にカットせざるを得ないでしょう。
過去の貿易摩擦の局面と同様に、今回もそんな「自主規制」で決着することになるんじゃないかという気がします。