「自粛要請」には明確な補償を コロナ禍で仕事失った通訳者が芸術活動への理解求める|まいどなニュース
平野さんは「明確な補償義務を伴わない『自粛要請』では、こちらのリスクのみが高すぎると言わざるを得ません」とあらためて指摘した上で、こう訴える。
「こちらが市民としての良識から『要請』を受け入れて努力した結果、失職して収入がゼロになるのでは、それは緩やかな自死と同じことです。ましてや、私たちが直面した『入国を停止する』という決定は、政府による強制力を伴っており、『自粛要請』とはレベルが違う。その措置自体は仕方ないかもしれませんが、即時発生する負荷に対する具体的な補償を併せてお約束いただきたかったと思います」
個人的には今回の新型コロナ禍で困窮するすべての事業者(フリーランスを含む)に対して、日本国政府が何らかの資金援助(税金免除を含む)を行うことは、日本経済の早期の復興に資するものだと思います。
ただ一方で、ウイルスによるパンデミックは自然災害でもあると思います。
漁業や農業など自然を相手にする産業では、1年間の苦労が水の泡になったりすることがよくあるのですが、それを国が直接補償しているかというとしてません。
国家賠償制度は、広義には、国家の違法な活動により私人に対して損害を与えた場合にその損害を国家が補填する制度である[3]。
国に瑕疵があるなら補償が必要でしょうが、今のところ日本国に不作為などの瑕疵があるとは思えません。
政府が資金援助するにしても、「お見舞い」のような性格になると思います。
火山の噴火などで立ち入り禁止区域を指定した場合でも、観光業に対する直接補償はないと思います。
それらの産業の人たちに比べると、芸術セクターの方は「一夜にして仕事がなくなる」経験に乏しいのかなと思います。
まあ何でも「お上が悪い」と責任を押し付ける人も一定数は居るものですが。
芸術はもちろん大切だけど、街の小さな商店だって大切です。
すべての事業者を等しく救済するべきだと思います。そのためにたとえ国家予算1年分の赤字国債を発行しても、です。
新たな「失われた10年」を起こすよりも、結果的にその方が経済的だと思います。