日本とマレーシア、FTA正式合意へ 首脳会談で

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asahi.com: 日本とマレーシア、FTA正式合意へ 首脳会談で

合意内容は、マレーシアが自動車、鉄鋼製品を10年以内に、自動車部品は5年以内に関税を撤廃する。マレーシアの国内産業と競合しない排気量3000ccを超える大型車は5年以内に撤廃し、現地組み立て車用の部品は即時撤廃する。鉄鋼も日本からの輸入製品への免税措置を明確化する。

ASEANといっても、国によって関税はマチマチなので、自動車部品の域内補完をややこしくしているのですが、これが突破口になって、タイやインドネシアともFTA締結が出来るといいですね。

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交渉の最大の争点だったマレーシアの自動車、鉄鋼の市場開放については、協定発効から10年以内にほぼすべての品目の関税を撤廃することで合意した。自動車で同国が重視する「国民車」などへの影響に目配りするためで、競合しない大型車から、順次自由化の対象を広げる。

プロトンは三菱自と提携してたと思ったけど、まだ関係は続いているのかな? 中国みたいな国はまだしも、自動車会社を国策でやるのは厳しいよね。 マハティールが引退したから締結できたのかも。

MSN-Mainichi INTERACTIVE 日マレーシアFTA:締結合意 東アジア戦略に弾み--政府、対韓国は見直しも

ただ今後については、タイとのFTA交渉で7月決着が見込まれ、インドネシアとは交渉開始(約1年後の合意目標)が控えているものの、その他の展開が見えておらず“踊り場”となる。韓国とは交渉再開のめどがたっておらず、戦略の見直しも迫られそうだ。
 
(中略)
 
残るタイやインドネシアとの交渉のほかに、各国との個別協定を補完するASEAN全体とのFTA交渉も4月に始まった。ある国で組み立てた部品や半完成品を隣国に運んで完成させる域内分業生産品の関税を撤廃するためだが、調整事項も多く、決着までに2年を予定している。

対中国という意味で、ASEAN諸国の危機感も高まってるだろうね。

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マレーシアの自動車産業は年産40万台規模。マハティール前首相の育成策でプロトンとプロドゥアの国内メーカー2社が育った。ただ手厚い保護策から生産効率向上が遅れ、プロトンは90年代末から6割前後を維持した乗用車のシェアが03年には5割を切るなど低迷している。
 
マレーシアは、日本側が示した技術移転や自動車産業全体の振興策を受け入れることで、自動車部品の多くで関税の即時撤廃を決断した。日本から持ち込まれるブレーキなど自動車部品の関税30%がなくなり、今後は競争力の底上げが期待できる。
 
一方、自動車産業を育成してきたタイでは、外資の導入で年産90万台規模となり、中東や欧州、豪州への輸出産業に育った。日本とのFTA交渉では自動車部品で40%の関税撤廃を拒んでいるが、マレーシアが撤廃で決着したことで軟化が予想される。日本メーカーが生産拠点をマレーシアにシフトするのを防ぐ必要があるからで、6月に行われるタイとの詰めの交渉で政府は、大幅譲歩を引き出したいとしている。

自国の産業育成が目的なら、関税でやるより現調率で縛った方がいいと思うんだけど。