三菱重工業は自動車用電池事業に参入する。電気自動車やハイブリッド車向けリチウムイオン電池を2010年をめどに量産し、国内外の自動車メーカーに供給する。世界的な環境規制の強化で自動車用電池は市場の急拡大が見込まれ、NECが日産自動車と提携するなどの動きも出ている。造船重機最大手の三菱重工が参入することで、業種の枠を超えた開発・販売競争が一段と激しくなる。
三菱電機じゃなくて重工ってとこが面白いね。 軍事技術でも転用すんのかな?
三菱重工業,自動車メーカーへのLiイオン2次電池のサンプル供給にメド - カーエレクトロニクス - Tech-On!
三菱重工業によれば「企業名は明らかにできないが,近く自動車メーカーの試作車でLiイオン2次電池を評価してもらうメドが立った」という。三菱重工業と九州電力は,電力貯蔵用にMn(マンガン)系の正極材を利用したLiイオン2次電池を開発しており,重さ当たりのエネルギー密度が150Wh/kg以上で,サイクル寿命が3500回以上あるという。
へー、九電とねぇ。 定置用とは大きさだけでなく出力特性も違うけど、プラグインハイブリッドは家庭用電源から充電するから、近いといえば近いのか?
三菱重なら当然三菱自に納入するのだろうと思いますが、「i」の電気自動車ではリッセル社の電池を使っているとか。
三菱自動車の「i MiEV」,リッセル製のリチウムイオン2次電池を搭載 - カーエレクトロニクス - Tech-On!
三菱自動車が研究車両として開発した電気自動車(EV)「i MiVE」。その電源にはリッセル(本社新潟県上越市)製のリチウムイオン2次電池を搭載している(図1)。
一方で、GMは「バイ・アメリカン」の方針のようです。
NIKKEI NET:米GM副会長、「自動車向け次世代電池、米国勢軸に開発」
米ゼネラル・モーターズ(GM)のボブ・ラッツ副会長は9日、電気自動車に使うリチウムイオン電池の開発や調達は「米国の部品メーカーとの協力を軸にする」と語り、日本の有力電池メーカーとは一線を画す方針を明らかにした。ハイブリッド車などの高性能化にも不可欠な次世代電池の開発で日本勢と競争する姿勢を鮮明にした。
Tech-On!によるとA123Systems社のようですね。
米A123Systems社,プラグイン・ハイブリッド車向け電池開発/製造で4000万米ドル投資 - カーエレクトロニクス - Tech-On!
電池メーカーの米A123Systems社は,プラグイン・ハイブリッド車向けLiイオン2次電池の開発や生産能力増強のために4000万米ドルを投資する。パワー・ツール(電動工具)やハイブリッド車,民生機器などの電池開発も投資対象にするという。今回の投資によって全投資額は1億200万米ドルに達した。A123Systemsは既に米GM社のプラグイン・ハイブリッド車向けにLiイオン2次電池を供給することを発表している(関連記事)。
いや、でもこちらの記事ではJohnson Controls社もGMに納入するようです。
【デトロイトショー速報】米Johnson Controls社,ハイブリッド車向けLiイオン2次電池は円筒型セルで実用化へ - カーエレクトロニクス - Tech-On!
同社は,2006年9月に大手自動車メーカーとLiイオン2次電池の供給に関する合意文書を交わししているという。さらに,2007年1月には米General Motors社のプラグイン・ハイブリッド車向けのLiイオン2次電池の開発で,米Johnson Controls社と仏Saft社の合弁会社である米Johnson Controls-Saft Advanced Power Solutions社が表彰を受けている。
Johnson Controls社は,2008年にも自動車メーカに対してハイブリッド車向けLiイオン2次電池の供給を始まるだろうとの見解を示しており,その際のセルは円筒型になるとしている。円筒型セルはラミネート型に比べて現在のところ,生産性や安全性に優れるという。
いずれにせよ、一台当りの使用量は携帯電話とはケタ違いなんで、異業種も入り乱れて激しい競争が続きそうです。