ちんぱん川喜田F1放浪記 - nikkansports.com: 今、改めて問う! ホンダはF1で何がしたいのか?
残念ながら、こうして「失敗を恐れずに攻めた」マシンであるRA107は結果的に失敗作だったと言わざるを得ないだろう。しかもジェフ・ウィリスがデザインした昨年型のマシン、ホンダRA106の流れをくむ(というより、ほとんど“そのもの”に近い)スーパーアグリSA07が予選でワークスホンダを上回る速さを見せて、その「失敗」を更に目立たせてしまうという皮肉な事態となっている。だが、僕はこうして言い訳の聞かない状況で手痛い失敗を経験することが、今のホンダにとっては何よりも大切であり、だかこそがこれは「本来通るべき道」なのだと考えているのだ。シビアな言い方だが、これだけダメだということは、少なくとも現時点でホンダには「実力が無い」ということであり、その厳しい現実を誰かのせいにするのではなく、まずはホンダ全体が正面から受け止めない限り、絶対に次のステップには進めないだろう。そして、これだけ惨めな姿を晒しながらも、そこから泥臭く這い上がろうと全力を尽くすのが、本当の意味での「ホンダスピリット」なのだと信じている。
川喜田氏のオピニオンって、ストレートに「賛成!」と言えないことが多いのですが、今回の記事には大いに賛同します。
続きです。
残念なことに、そうやって我々に夢を与えてくれた「ホンダスピリット」は今やホンダ自身の中でも絶滅寸前の危機にあるようだ。悲しい事だが、第3期F1活動が始まってからこれまで、いろいろな場面で、それを実感せずにはいられなかった。明確な目的や戦略を持たないまま、場当たり的な対応を繰り返したり、問題の責任を押し付けあったり、くだらない派閥間の争いやメンツにこだわり続け、本当に「やらなければならないこと」を放置するホンダの人たちを数多く見てきた。ホンダスピリットを口にしながら、やっていることは正反対の「サラリーマン思考」だったり、素人目に見ても重要な課題がそのまま置き去りになっていたりして、正直、その実情に幻滅したことも少なくない。
昔と違って今やってる人達は、「F1がやりたくてホンダに入った」人達はごく少数でしょう。 大半は「やれと言われたから業務としてやっている」だけだろうと思いますよ。 残業時間の制限もある(残業付けなきゃカラ残業になる)し、80年代のような無茶な働き方もできないですしね。
昨年は幸運に恵まれてチャンピオンになったMotoGPも同じなんだけど、「開幕には間に合いませんでしたが、これから熟成させていきます」なんて、本田宗一郎の目の前で言ったらどんなことになったか、考えるだけで恐ろしいよ。
それでもまだ頑張ってほしいと思うのが、ファンの願いなんですが。