所かまわずNumbers

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山田祥平のRe:config.sys Excelはいつも仲間はずれ

過去の表計算ソフトは、セル数の多寡はメモリ空間やプロセッサの処理能力に左右されながらも、あくまでも実用上無限大の数表を用意するだけだった。
 
ところが、Numbersは、その概念を根本から塗り替えた。Numbersが用意するのは、無限大の数表ではなく、無限大のシートなのだ。その電子のシート上に、オブジェクトの1つとして、数表を配置する。シート上には、数表に限らず、文字、図形、グラフなど、さまざまな種類のオブジェクトを置くことができる。最初に用意されるのは、あくまでもシートなので、そこに置かれるオブジェクトが、特定の数表のセル幅や行の高さに影響を受けることはない。異なるレイアウトの数表を上下左右自由にレイアウトして配置できるのだ。
 
(中 略)
 
Excelを使って似たようなことをやるためには、Wordの文書中にExcelのシートをオブジェクトとして貼り付けるという方法がある。ところが、 Wordはあくまでもワープロソフトで、紙の呪縛から逃れることはできない。Wordが設定できる最大の用紙サイズは縦横方向ともに556.7mmまでだ。ちなみに、PowerPointだと1,420.22mmで、多少大きいが実用上無限大というにはほど遠い。ページ上に配置したオブジェクトがページをまたぐこともできない。Numbersのシートは、たとえ印刷のためにページに分割したとしても、ページをまたいでオブジェクトを配置することができる。

山田祥平って人は、自分なんかだとMS-DOSの頃の人って印象が強いんだけど、今は「できる」シリーズの人ってことなんだろうな。
この人の書く記事って、なんか熊倉重春みたいで微妙にピンボケな印象なんだよね。

ほぼ無限大の表の意義ってのは、思考や発想を制約しないで作業できることにあるんだけど、実際のデータは最終的に印刷するものが大半。 印刷しなくていいような使い方って、簡易的なデータベース代わりの使い方が多い。

Numbersが「無限大のシートに複数の表をレイアウトできる」のはエライのかもしれないけど、その複数の表は(大きさはいくらでも拡張できるにせよ)最初から無限大ではないよね(無限大のシートに無限大の表はレイアウトできない)。
それに「レイアウト」という概念が出てきた時点で、簡易データベース的使用方法からは離れるし、いくらシートが無限大であっても、ページの呪縛からは逃れられないんじゃないかと思うんだが。

それに「たとえ印刷のためにページに分割したとしても、ページをまたいでオブジェクトを配置することができる」つーのは、なんか意味があんのかな? A4用紙をテープでつなげて大きい印刷物を作るのに便利ってことだろうか? わからん。

まあ、まだスクリプトのサポートや他形式のインポートも不十分な、出来立てホヤホヤのソフトなんで、今後に期待というところでしょうか。

ところで、IT系ライター(テクニカルライター)ってWikipediaにほとんど載ってませんね(スタパ斉藤とか、髙橋敏也くらい)。 自動車評論家なんかはかなり載っているのに。 IT系ライターという職業が確立されていないということなのかもしれないけど、業界としてはもう30年くらいになる訳だし、そろそろ認知されてもいいような。
個人情報を探られないように気をつけているんだろうけど、ライターの過去(バックグラウンド)を知ることは、記事の信憑性の担保になると思うんだけどな。 他人に書かれるのがイヤなら、いっそ自分で書いてしまえばいいのに。