まだバラバラ状態のままの、4速マニュアル1次クラッチの支那エンジンですが、これの4速ミッションはなかなか興味深いです。
上がカウンターシャフト、下がメインシャフトになります。 ギヤは左から順に1速、2速、3速、4速となります。
カウンターシャフトの左側に、ドライブスプロケットが取り付けられます。 メインシャフトの右端に一次減速のドリブンギヤが付きます。
上の写真を見て分かるように、メインシャフトとカウンターシャフトのスプライン部の径は、どちらも17mmとなっています。
カウンター側1速ギヤの外側に見えるワッシャーのようなものは、”つば”状になったカウンターシャフトの一部です。
メインシャフトの1速ギヤ側軸受けは12mmです。 これはカブ系と同じです(モンキー系は14mm)。
カウンターシャフトの4速側の軸受けも同じく12mmです(モンキー系は13.5mm)。
なんかこんな中途半端なミッションがあったなぁ、と思ったらCD50の4速ミッションと同じでした。 ギヤ比(1速:11T/36T、2速:17T/29T、3速:21T/26T、4速:23T/24T)も含めて同じですね。
ただ、支那エンジンのクランクケースはNICE110レプリカなので、内寸はCD90やC100EXと同じです。 ベアリングが大きい分だけ、C50やCD50よりメインシャフト部の内寸が2mm狭い。 つまり、NICE110のケースにCD50のミッションは変更なしには入りません。 4速ギヤの歯幅を詰めるなど、どこかで設計変更をしていると思います。
(カムシャフト以外の)他の部分はNICE110レプリカなのに、なんでミッションはCD50のを使うかなぁ? たぶん2次クラッチ仕様のエンジンでは、CD90に近い構成になっているのでは? 既に手放してしまったので確認できませんが。
歯切りの精度が低いというのもありますが、やっぱりこのミッションを使うのはやめた方がいいと再確認した次第です。