大河原克行の「パソコン業界、東奔西走」 東芝のHD DVD撤退検討を決定づけたのは誰か
オセロゲームでいえば、「PC」や「中国」という切り札は、四隅の一角に匹敵するものといえる。だからこそ、東芝は、しばらくの間、強気の姿勢を崩さなかった。
だが、HD DVD陣営にとって有利とされていたこの2つの領域でも、決して余裕を見せられる状態ではなかったのは確かだ。
(中 略)
ある調査によると、12月に日本国内で販売された次世代光ディスクドライブ搭載PCのうち、89%がBDドライブを搭載した製品だったという。
東芝では、「2008年には500万台のPCにHD DVDが搭載されることになるだろう。シェアでいえば、全世界で60%以上のPCメーカーがHD DVDを採用している」として、PC分野におけるHD DVD採用メーカーが多いことを示していたが、流れは、徐々にBDに傾き始めていたのは明らかだった。
東芝とHP以外に、HD DVDドライブを採用したセットメーカーって知らないんだけど。 どこだったんだろう?
「決定づけたのは誰か」という割りに、ちょっと底が浅い記事ですね。 もっと東芝内部の暗闘などにも光を当ててくれると面白いのですが。
そして、最後の切り札とされた中国においては、中国版HD DVDと称される「CH-DVD」という独自規格を、DVDフォーラムが承認したことによって、HD DVD陣営優位との見方があったが、実際には、これを搭載した製品の投入が遅れていたこと、東芝の低価格戦略が先行しすぎ、中国メーカーの価格メリットが打ち出せなくという懸念が広がったことで、市場参入に慎重な姿勢を見せる中国メーカーが出てきてしまったという誤算も大きい。
さらに、中国版HD DVDでは、アプリケーション領域に独自規格を盛り込んだものの、これを規定した北京の清華大学の付属機関であるOMNERCおよび第三研究所が、中国政府に強く働きかけられない立場にあったことも見逃せない。
結果として、中国情報産業部(MII)や、電機メーカーなどが加盟するDICCといった団体は、次世代光ディスクに関しては、依然として中立的立場を取っていたという。
本田雅一氏の記事でも、「主席技監の山田尚志氏なども、中国でのCH-DVD(中国版HD DVD)で積極的に活動していた。」とありました。 あまりうまくいってなかったんですかね。
今週中に決断するということですが、どうなりますやら。