日産工場の人員削減計画 スペインで大規模抗議デモ

asahi.com(朝日新聞社):日産工場の人員削減計画 スペインで大規模抗議デモ - 愛車

日産自動車がスペイン国内の工場で1680人の人員削減を計画していることに反発する数百人の従業員が11日、工場のある同国北東部バルセロナで大規模なデモを行った。現地からの報道によると、日産のオフィスがあるビルに卵やビンを投げたり、Tシャツに火をつけたりして気勢をあげた。
 
AFP通信などによると、今回の人員削減は不動産バブルの崩壊や世界的な金融危機が理由。スペイン国内の6100人の従業員のうち、08年に1288人、09年に392人を削減する計画で、四輪駆動車などの生産を減らす。同国内の10月の新車販売数は前年同月比で4割減少し、10月の失業者数は前月比で7.3%増えている。

ところで、以前に日産・ルノーの狙いはクライスラーじゃなくてフォードじゃないかと書きました。
さっき湯船の中でうつらうつら考えていたら、なんか違うような気がしてきました。

デトロイトスリーが、公的支援なくして立ち行かないのはもはや自明です。 そうなると米国資本のメーカーは1つでいいんじゃないかという話も出てくるでしょう(まさにAmerican Leylandですね)。 1社で北米市場の40%を握れるなら、十分やっていけますからね。

日産・ルノーとしては数十億ドルの金を注ぎ込んで、アメリカン・メーカーとしてUAWやらレガシーを引き受けるのは、あまり気が進まないでしょう。
そんなことするくらいなら、マツダと三菱自を買った方がマシです。


フォードはマツダ株を、両社に関係の深い取引先に売却すると言われています。 取引先もお付き合いで引き受けるでしょうが、ずっと保有している訳にもいかないので、いつかは売却する必要があります。
もしこのまま経済危機が長引いて、マツダの体力(そして株価)が弱ってきたとき、既にフォードは違う社名になっているかもしれません。
単独で生き残るのが難しいとなれば、マツダとしても新たなアライアンスを考えなければなりません。

同じことは三菱自にも言えます。 こちらは軽自動車のOEM供給で、日産とは既に関係があります。 三菱自も経営危機の際に増資した優先株が、グループ企業や金融機関に大量に保有されています。

マツダの時価総額は、たったの25億ドル(2482億円)です。 三菱自は80億ドル(7974億円)だから、合わせて105億ドル。 34%の株式を握るなら、36億ドルで事足ります。
クライスラーにしてもフォードにしても、日産・ルノーが手を出すならリストラ費用を考えても36億ドルでは何も出来ないでしょう。


富士重はトヨタが乗り出しましたが、マツダ、三菱自の場合は独占禁止法に抵触する恐れもあるので、動き辛いでしょう。
ホンダが救済するというのは、ホンダの自主独立路線以前にマツダ、三菱自側の心理的抵抗感が大きいのであり得ません(20年前は年産130万台で3社横並びでしたからね)。


マツダ、三菱自としても、日産・ルノーのアライアンスは「ある程度」の独立性を保てるという期待があるので、抵抗感が少ないかもしれません。 市町村合併ではないですが、「大が小を飲む」かたちよりも(実際はどうあれ見た目は)「対等合併」の方が成立し易いですから。

また、「軽、ライトトラック、進展国に強い三菱自」と「スポーツカー、西欧に強いマツダ」は、一部で日産・ルノーとかぶるところもありますが、住み分けができなくはないと思います。


荒唐無稽な空想だとは思いますが、富士重がまだ日産と提携していた頃に、将来トヨタと資本関係を結ぶことになろうとは、誰も思わなかったでしょう。
4社連合が実現すると、リストラしたとしても800万台近い規模になります。 結構面白いことになると思うんですが、どうなりますやら。