「国内生産の構え」は何万台が最適?

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連載「ホンダらしさのこれから」(4)国内生産|GAZOO.com

伊東孝紳社長は「本当の意味の今の経営の悩み」は国内生産をどう構えるかにあると言う。

なかなか鋭いところに切り込むね、日刊自動車新聞。

その悩みとは?

ホンダは埼玉製作所(埼玉県狭山市)、鈴鹿製作所(三重県鈴鹿市)と東西に完成車工場を持ち、八千代工業を加え130万台の年産能力を持つ。(中略)
 
ところが昨年、世界同時不況で状況は一変した。もともと寄居は狭山に代わる関東の生産拠点として企画され、能力増強は意図していない。それでも130万台という規模は、国内外の市場や1ドル90円を割る円高からして「それだけの能力を持っていたのは懐かしいということになるのは覚悟している」(伊東社長)ほど過剰なのは否めない。

ホンダの場合は、実際に二輪車で既に国内生産の縮小というのを経験している訳です。 浜松での二輪生産をやめて熊本に新ラインを引きましたが、生産能力を縮小したにもかかわらす稼働率は3割程度と聞きます。 おそらく同じことが四輪でも起こるでしょう。

狭山と鈴鹿の4本の完成車ラインは全8直のうち6直で操業している。エコカー減税・補助金で好調な「フリード」「インサイト」「フィット」の増産には、稼働率が低い二輪車系サプライヤーから200人を受け入れて対応するなど、年産90万台でもロスが出ないぎりぎりの8分の6体制で慎重な運営が続く。
 
そうした状況下で建屋がほぼ完成した寄居新工場にいつ設備を導入し、稼働に踏み切るか。寄居が動けば連動して狭山の生産を縮小することになる。一足先に今夏、ディーゼルエンジン部品の鋳造加工を始めた小川エンジン工場(埼玉県小川町)や、鈴鹿製作所への波及も含めて、いったん停止した新工場プロジェクトと生産再編をどう構想するかは、ホンダの将来に与える影響があまりにも大きい。

現状の年産90万台というのが「底」なのか、今後のトレンドなのかというところですよね。 国内販売70万台+輸出20万台と考えると、妥当といえば妥当なんですが。 いっても100万台でしょう。

伊東社長は「内需は伸びない、為替構造は不安定。同じ原資を投入しグローバルホンダの業績を伸ばそうとするなら、もともと標ぼうしている現地生産現地販売の方が手堅い」と話す。「ただ、日本には雇用の問題がある。HVとか新技術はまず日本で造りあげてということもある。それで悩んでいる」。国内の製作所は2万5千人を抱える。「日本を中心としてグローバル成長に必要な体制づくりを始めること」を命題とした10次中期(08~10年度)の根幹の部分でホンダは自問自答せざるをえない。

いずれ狭山を2本とも潰して寄居の1本だけにするので、そうすれば生産能力は100万台程度に落ちます。 とはいえ狭山は箱数が多いので、これを1本にまとめるのは大変です。 もうちょっと利益が出てくれないと、寄居のリスタートのお金もないだろうし。 卵が先か、鶏が先か。

いっそ先に狭山の敷地を売ってしまって、そのお金で寄居を完成させるのはどう? もちろん寄居が出来て、狭山を更地にするまでは借地するということで。 いいアイデアだと思うんだけど。