連載「ホンダらしさのこれから」(1)企業文化|GAZOO.com
「そんなに先じゃ話になりません!」。ある女性社員は中国で二輪車輸出の仕事をしていたとき、日本の研究所、製作所と衝突した。メキシコのクリスマス需要向けのスクーターを商品化するよう掛け合ったところ、規制適合などで半年かかると言われ、最高の環境・安全基準を満たす日本向け商品をベースに現地のチームが独断で仕立て上げメキシコに出荷した。始末書ものだったが中国からの輸出が本格化するきっかけになった。
研究所の言いそうなことではあるけれど、一方ではクリスマスなんか毎年来るのは分かってるんだから、もっと前から準備しとけという話でもあるね。
日本の規制に適合しているからといって、メキシコの気候(とくに高地)で本当に大丈夫かは保証できないもんね。 万一リコールとかなったら、えらいことだし。
雨宮高一元副社長は退任に際して米国法人アメリカンホンダモーター社長時代を振り返り「ホンダ本社に対しては株主として尊重はするがモノを買ってるのはこちらだし米国市場に責任を負っているのもこちらだから最終判断は私がしますという考えでやってきた。本社と子会社みたいな上下関係の感覚はよくない」と語った。(中略)
しかし、中堅社員が「最近は海外に進んで行きたいという人は減ってきた」と話すように、微妙な変化の兆しもある。押しも押されもせぬ大企業になって久しく、売上高ではトヨタにつぎ、利益はトップに立つ。保守的になってもまったく不自然ではない。福井威夫前社長(現相談役)は「大きくなり過ぎた。少し縮んだ方がいい」と語ったこともある。
北米のことは北米で決めるのはいいけれど、在庫処理もすべて自力でできたかどうか。 ケツも自分で拭かなきゃね。