米国の「サインポール文化」

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ファミリーマートがam/pm買収 ブランドへの配慮で得た“果実” | Close-Up Enterprise | ダイヤモンド・オンライン

買収側の、am/pm買収における最重要事項は、同社の商標権を持つ米am/pmインターナショナル、およびその親会社である石油会社の英ブリティッシュ・ペトロリアム(BP)から看板替えの了承を取り付けることだった。看板が統一できなければ、商品などの統一もできず、統合効果が上げにくいからだ。
 
しかしこの交渉が難航。背景には、商標権を持つ米側の企業文化があった。“サインポール”と呼ばれるガソリンスタンドに高々と掲げてある看板に対して、並々ならぬこだわりを持つ文化だ。
 
石油という、他社と差別化することが難しい商品で勝負している石油会社にとって、“サインポール”は、社員の結束や忠誠心、自社ブランドに対する愛情を向かわせる唯一の対象だ。コンビニの看板は“サインポール”同様に、なにがなんでも守りたい存在であった。

なるほどねー。 でも本当にそんなキレイ事かな。

ところで少し前に毎日新聞の記事で、青い看板のコンビニチェーンの社長を取り上げていました。

時代を駆ける:新浪剛史/5 M&A、パッションで加速 - 毎日jp(毎日新聞)

僕は三菱商事で出資先のケンタッキー・フライドチキンを担当していたことがあり、アメリカが商標やブランドに対しての意識が強いことは分かっていた。でも、am/pmの日本の親会社は「問題ない」と説明していた。
 
<結局、米社から巨額の賠償請求をされる可能性が出て、契約断念に追い込まれた>
 
僕はこれまで先に進む意思決定は得意だと思っていた。退く決定というのは初めてだった。am/pmの親会社の投資会社は、投資のリターンが何%になるかという発想が基本にあるから高く売ろうとする。こちらは、引き受ける以上、社員のこと、加盟店のことを含めて5年以上のスパンで物事を考えるんです。やはり金融と実業というのは発想が違うのかなと思った。縁がなかったということなんでしょうね。

個人的には、米am/pmが潮時と考えて、少しでもいいからキャッシュに変えようと思ったんじゃないのかな。