国民が勤勉だと言う話にしてもそう。努力すれば豊かになれる。今日頑張れば明日はもっと良い生活が待っている。そういう状況に置かれれば、人間だったら誰だって頑張れるはずです。
日本人だろうと中国人だろうとそれは変わらない。だから国民が勤勉だから国が伸びるという意見にも僕は賛同できない。
宋文洲さんの文章を読むと、「確かに」と思うと同時に「そうかぁ?」と思う部分もあるんですよね。
「今日頑張れば明日はもっと良い生活が待っている。そういう状況に置かれれば、人間だったら誰だって頑張れるはず」というのは、南の暖かい国に住んでいる人間には通用しません。 これは本当でした。
これは日本に留学経験がある、マレーシア人のエンジニアに言われたのですが、多くのマレーシア人は日本人のように努力してスキルを身に付けて、昇進して給料たくさんもらえるようになりたいとは思わないのだそうです。
駐在者が、現地スタッフを育成するために、研修受けさせたり新しい役割を持たせて経験を積ませようとしても、「あ、むずかしい、もうムリ」と諦めて会社を辞めてしまうんです。 上昇志向が希薄というか。
日本人としては、本人のためを思って良かれとやっているのに、マレーシア人にとってはそれが苦痛なんですね。
タイ人の方がもうちょっと意欲的に仕事に取り組むかなと思いますが、あそこもマイペンライの国ですからね。
「暖かい国」というのも図式的ですが、国民性というのはやはり無視できないなあと思いますね。