【笠原一輝のユビキタス情報局】 NVIDIA、Pine Trailに対応した次世代IONは単体型GPUへ ~2010年第1四半期中に投入予定
IONが置かれているビジネス的な状況は悪化の一途をたどっている。というのも、Intelはネットブック向けのAtom N270/280、ネットトップ向けのAtom 230/330の受注中止を今四半期中に行なうことをすでにOEMメーカーに通知している(別記事参照)。
このため、今後IONプラットフォームのマシンを製造したいOEMメーカーは、第1四半期中に相当数を発注しておかなければ、今後十分な数を製造できないことになる。しかし、第1四半期中に発注し、後々まで持っておくと、CPUが在庫となり、財務上はあまり好ましくない状況になる可能性がある。多くのOEMメーカーはそうした事態を嫌うため、否が応でも新しいPine Trailプラットフォームへ移行しなければならない状況が発生しつつあるのだ。
なお、この受注中止は、即製品としてのAtomプロセッサの製造中止を意味する訳ではない。同じAtomでもZ シリーズや組み込み向けは引き続き提供される予定になっており、N270/280/230/330だけ受注中止とするということは、別記事でも述べたように“ION潰し”の意図が裏に隠されていると見るのが妥当だろう。
Atom330 よりも Pine Trail の方が優れているのですから、ディスコンになるのは仕方ないでしょうね。
で、NVIDIAはどうするのかというと、
複数の情報筋によれば、当初NVIDIAはこのDMIに同社のチップセットを接続する計画を内部で検討していたという。それを裏付ける動きとして、 NVIDIAは具体的な製品プランこそ明らかにしなかったものの、同社が2004年にIntelと結んだクロスライセンスはDMIも含まれると主張していた。しかし、この計画は、Core i7/5/3向けのものも含めて完全に破棄された。その最大の理由は昨年の2月にIntelがNVIDIAに対して行なった法廷闘争だ。この中で Intelは裁判所に対してNVIDIAがDMIを利用する権利を有していないと主張しているとNVIDIAは説明している(別記事参照)。 (中略)
こうしたこともあり、NVIDIAはDMIチップセットを完全にあきらめたようだ。実際、NVIDIAでチップセットビジネスを担当していた担当者は、そのトップだったドゥルー・ヘンリー氏を含めてGeForceビジネスに移動しており、実質的に事業はほとんど消滅状態と言ってよい。(中略)
では、DMIチップセットの計画が破棄された今、次世代IONはどのような形になるのだろうか。Ragones氏は「次世代IONは単体型のGPUとなり、PCI Expressバスに接続される」と説明した。つまり次世代IONは、NM10のPCI Expressポート(PineviewベースのAtomにはPCI Expressポートは用意されていない)に接続される形になるわけだ。Ragones氏はこれ以上の情報の公開を拒否したので、では具体的にどの世代の GPUになるのか、PCI Expressのレーン数はなどの具体的な情報はわからない。
低消費電力がウリのPine Trailに、外付けGPUねぇ。 意味あるのかしら?
NVIDIAは自分でCPUコア持ってビジネスした方がよくない? Tegraみたいにさ。
インテルの発表はこちら。
【PC Watch】 Intel、Atom 230/330を5月で生産終了
米Intelは8日(現地時間)、Atom 230(1.60GHz)/330(1.60GHz)を生産終了すると発表した。最終受注日は5月7日。