低価格車、インドが主戦場 カギは部品の現地調達率

asahi.com(朝日新聞社):低価格車、インドが主戦場に トヨタとホンダが新型披露 - 愛車

インドでは、80年代に進出したスズキの子会社「マルチスズキ」が5割近いシェアを持つ。他の日本メーカーはこれまで、インドなど新興国への進出に及び腰だった。低価格競争になりやすく、1台当たりの利幅が薄くなるからだ。マルチスズキの小型車の利幅は1台当たり数万円だという。(中略)
 
トヨタがこれまでインドで生産してきた中型セダン「カローラ」は約100万ルピー(約200万円)、ホンダが昨年発売した排気量1.2リットルの小型車「ジャズ」(日本名フィット)でも約70万ルピー(約140万円)だ。
 
すでに売れ筋価格帯に豊富な車種を持つスズキとの差は、現地での部品調達率にある。スズキが30年かけて現地の部品メーカーを育成し、現地調達率を9割以上にしたのに対し、トヨタやホンダは7割前後。新興国での生産でも日本並みの品質を追求してきたからだ。
 
安い車を作るには、発想の転換が迫られる。「零下30度でも一発でエンジンがかかるような車はインドでは過剰品質。その国の材料で作らないと戦えない」。ホンダのインド法人の武田川雅博社長はそう話す。これまで自動車の鋼板は日本製を使うのが一般的だったが、新型小型車にはインド最大手のタタ製鉄など地元の鉄鋼会社の安価な鋼板を多く使うことも検討するという。トヨタも「これからは現地に視点を合わせた開発をしていく」(岡部聡専務)と、現地調達率を上げていく方針だ。

「発想の転換」というと考え方を変えるだけと捉えられそうですが、社内規格を改訂(ダブルスタンダード化)させる必要もあるので大変です。

インドで発売のコンパクトカー、50万ルピー以下に=ホンダ | ビジネスニュース | Reuters

ホンダ(7267.T: 株価, ニュース, レポート)の近藤広一副社長は5日、ニューデリーで開幕した国際モーターショー「オートエキスポ2010」で2011年にインドで発売する新型コンパクトカーについて、価格は50万ルピー(1万0823ドル)より低くなるとの見込みを示した。

インド中間層の所得を考えると、50万ルピーというのが一つのターゲットのようです。

asahi.com(朝日新聞社):小型車「安く作る引き出し手に」 トヨタ開発責任者 - 愛車

――販売価格を1台50万ルピー(約100万円)以下に抑えることができたようだが、どうやって原価低減を。
 
「部品を一つ一つ点検し、インドのユーザーに必要のないものを減らしたり、複数の部品を一体化したりして、効率的な構造にした。部品の数が減ると、組み立てる際に工場のラインが短くなる。組み立てる人も少なくてすみ、連鎖的に原価が低くなる」
 
「これまでは新興国で生産する際も、日米欧で発売した車と同じ図面を使っていた。だが、地域によっては不必要な機能もある。今回は、インドの部品メーカーの設備や工法でもつくれるように、材料や図面を変え、現地で調達する部品を多くした」
 
――新規に取引する現地の部品メーカー数は。
 
「20~30ぐらい。マルチスズキやタタ自動車の子会社からも調達する。これまで採用していた日系メーカーの部品をやめ、現地メーカーへの切り替えも大胆に進めた」

トヨタもホンダも、コストダウンでマルチスズキに肉薄してきたけど、追い抜いたところまでは行けてないです。 あとはブランド力と品質で勝負するということでしょう。
日産のVプラットホーム車(あるいはバジャージとの共同開発車)は、どの程度の売価になるんでしょうかね?