「他山の石」のはずが「同じ穴の狢」に

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再生のとき:/8 「時の人」と決別、独立10年で破産 - 毎日jp(毎日新聞)

「仲間と一緒に汗をかくと言ったのに、もしかしたら彼と同じ失敗をしたのかもしれない」。小林さんは自戒を込め、そう振り返る。「彼」とは、人材派遣大手「グッドウィル(GW)」を率いた折口雅博元会長のことだ。
 
中学卒業後、小林さんは家庭の事情で、学費のいらない神奈川県横須賀市の陸上自衛隊少年工科学校に入った。似たような境遇の同期生の一人が折口氏だった。自由のない寄宿生活。泥水を飲むような匍匐(ほふく)前進の訓練。未明の非常呼集。少年自衛官として、普通の高校生とは異質の青春を送った2人は「いつか見返してやる」と誓い合った。消灯後、10人部屋のベッドで毛布をかぶり、懐中電灯で参考書を読んだ。大学検定試験を受けて2人は防衛大に進み、卒業後はそれぞれ民間企業に入った。(中略)
 
GW時代に得たのは、経済的報酬よりも「心理的報酬」だと考えていた。「たとえ給料が安くても、仕事のやりがいさえあれば幸せ」と。自分が経営者になった時、知らず知らずに、自分の価値観を社員に押しつけてはいなかったか。気付くと、信頼していた幹部は離れ、社員との埋めがたい距離を痛感した。自分の姿が折口氏と重なった。その折口氏も違法派遣などの責任を取り、くしくも同じ08年に市場から退場した。

会社はちゃんと残っているみたいだし、そんなに自分を責める必要はないんじゃないかと。
でも、「仕事のやりがい」は必要だけど、だからといって「給料が安くてもいい」というのは間違いだけどね。