今度こそ本当に「タブレット」はブレイクするか?

デルやHP、アップルも参入 「タブレットPC」革命到来? : J-CASTニュース

PC雑誌編集者は、タブレットPCに関し、
 
「09年秋に、タッチ機能を標準装備したウィンドウズ7が発売されてから、いずれ各社が出してくるだろうと見られていました」
 
と語る。ネットブックの重量1.1キロに対し、タブレットPCは500グラム程度。ユーザーにとってはスマートフォンとノートPCの中間的存在だという。
 
タブレットPCを発表したほとんどの企業がまだ価格を明らかにしていないが、ロイターの記事中では、米国のアナリストが平均価格700ドルになると推測している。

MCIX23を使用した経験から言うと、リビングルームで使うPCまたはインターネット端末に、タッチパネルは必須だと思います。

ただ、タッチパネルやペン入力を装備したPCというのは、今までに何度も提案されては廃れています。 一番最近の例は、2002年から2006年にかけてのその名も「タブレットPC」です。

まだやるの? ペン入力 - 記者の眼:ITpro

マイクロソフトのペン入力への挑戦は,主要なものだけ数えても3度目になる。最初は10年ほど前の第1次ペン・ブームのときだった。「アップルの『Newton』やGoの『PenPoint』に負けるな」といつもクセで,「Windows for Pen Computing(通称PenWindows)」を慌てて製品化した。Windows3.1ベースだったはずだ。ペン入力の認識率や操作性以前の問題として,当時のハードではまったく使い物にならなかった印象が残っている。(中略)
 
果たして,3度目の挑戦となるタブレットPCは成功するのだろうか。昔からマイクロソフト製品は,「バージョン3でようやくまともになる」と揶揄されてきたが,今度もこのジンクスは通用したのか。(中略)
 
マイクロソフトはいい加減,気付かないのだろうか。「自分たちはバーティカル市場が苦手だということ」を。そして「ペン入力機には期待するような形のホリゾンタル市場は存在しないこと」を。

もっとも、当時の「タブレットPC」はWindows XPベースで、電力効率をほとんど考慮しないハードウェアを使っていました。 いま話題になっている「タブレットPC」とは別物です。
マイクロソフトは「スレートPC」と言っているみたいです。


「スレートPC」が成功するカギは、「ペン入力を全面に押し出さない」ことでしょう。

MCIX23はサブノートPCでキーボードがありましたから、文字入力には苦労しませんでした。 「スレートPC」には、標準では物理的キーボードがないので、ソフトウェアキーボード機能は必要でしょうが、文字認識機能はオマケと割り切った方がいいでしょう。

「スレートPC」の主な用途はインターネットです。 検索の小窓に単語を入力するくらいなら、ソフトウェアキーボードで十分です。 どうしても長文の入力が必要なユーザーは、BlueToothかUSBでキーボードを接続すればいいだけの話です。


もう一つのカギは、「PC」でないことです。

使うのにPCを使うのと同等のスキルを要求するようでは、子供やお年寄りでも使える「家電」には成り得ません。

そういう意味ではWindows 7ベースの製品よりも、Chrome OSやiPhone OSベースの製品の方が期待できそうに思います。
問題はここでもChrome OSとAndroidの競合があることです。 WiFiオンリーならChrome OS、屋外で3G回線でも使うならAndroidという棲み分けになりそうです。


「PC」でないなら、x86でなければならない必要もありません。 Atomは省電力で優れたCPUですが、ARMベースでもOKです。

【PC Watch】 【CES 2010】【NVIDIA編】次世代版Tegraを発表。GF100の新機能もアピール

初代TegraはARM11のシングルコアをCPUとし、さまざまなメディアプロセッサを組み合わせた構成となっているが、次世代版Tegraは、CPUをCortex-A9のデュアルコアを中心とした構成となった。メモリサイズおよびメモリの帯域幅も、それぞれ2倍へ。メモリはLow-Voltage DDR2 SDRAMをサポートする。 (中略)
 
動画エンコーダ/デコーダは、対応プロファイルが増やされ、1080pの動画処理に対応。初代Tegraは720pまでの処理だった。ディスプレイ出力もデュアルディスプレイ出力が可能となっている。
 
消費電力は500mWとされており、使わないコアを省電力化する機能も備える。音楽を聴く用途で140時間、HD動画の視聴で16時間、HDストリーミングの視聴で6時間の駆動が可能としている。 (中略)
 
プレスカンファレンスにおいてジェン・スン・ファン氏は、音楽を聴くiPod、電子書籍リーダのKindle、iPodとケータイの機能を統合しさらに多数のアプリケーションを動作させるられるiPhone、スマートフォンなどを例に、パーソナルコンピューティングに革命が起きているとした上で、 iPhoneやスマートフォンは、リッチインターネットを楽しむには液晶解像度が不足していることを問題点として提示。(中略)
 
「こうした状況ももう終わりである」として紹介したのが、次世代Tegraを搭載したタブレット型コンピュータである。Tegraを利用することで、PCと同じだけの性能、機能を、5~7インチ液晶のサイズに抑えることができるとする。
 
タブレットは、6製品が展示されている。AndroidやLinux系OSを搭載したもので、先の3Dゲームのほか、動画再生や電子ブックリーダーとして利用したデモが行なわれている。

この次世代Tegraってかなり良さそうですね。 ソニーもPSP2はTegraベースにしちゃえばいいのに。


最後に価格ですが、ネットブックが4万円くらいで売られている状況を考えると、タッチパネル装備とはいえ3万円台が妥当なところではないかと思います。

いずれにしても、昔から自分が欲しいと思っていた製品がようやく出てきそうなので、楽しみにしています。