メーカー専用OBD-2スキャンツールの外部提供

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連載「整備情報提供の『境界線』と『方向性』」(上)メーカー専用スキャンツールの外部提供|GAZOO.com

議論の焦点となったのは、自動車メーカーが整備専業者など系列販売店以外の事業者に『どのような種類の整備情報を、どの程度まで提供すべきか』という情報提供の線引きだ。自動車メーカーの整備情報は、各社の知的財産であるとともに、誤った使い方がされれば不正改造などの悪用につながりかねない。

これらの課題を踏まえて協議を重ねた3者は、このほど同検討会における検討結果の中間とりまとめを実施。今後の方向付けとして、主に次の4点をまとめた。
 
まず、(1)情報提供の範囲はJ―OBDII適合車(車両総重量3・5トン以下のガソリンエンジンおよびLPGエンジン搭載乗用車)とし、(2)新型車解説書や整備要領書、配線図などの整備情報をウェブで提供する。また、(3)今後、適用範囲の広い汎用スキャンツールを製作するために、故障コード、フリーズフレームデータ、診断データおよび診断補助機能の情報提供を行う。これに加え、(4)整備専業者などに専用スキャンツールを妥当な金額で有価提供することを決めた。
 
盗難防止にかかわる情報提供については当面除外する。懸案とされていたリプログラミング情報の提供は、不正改造防止の観点から専用スキャンツールの使用を前提とする。

OBD-2は米国で生まれたもので、正規ディーラー以外にも情報の開示を行うように法律で定められています。 ただ開示範囲は排気ガス浄化装置の性能維持に関する部分だけだったと思います。

現在のクルマは、非常に多くのECUを搭載しており、それらの故障診断のためにもOBD-2が使われています。 ですからOBD-2を使いこなせなければ、自動車整備は出来ないも同然です。

で、正規ディーラーには専用のツールが用意されているのですが、街の修理工場のようなところではそのようなものは持っていません。 それを提供してほしいというのが、この検討会の議題だった訳です。

ただ問題はイモビライザーなどの情報が流出すると、それが解除されてしまう可能性があることです。 最近のイモビは、ローリング式といって鍵がランダムに変わるようになっていますが、一昔前のやつは固定式でしたからね。

セキュリティ的に問題のない形で、公開できるといいですね。