asahi.com(朝日新聞社):富士通前社長、辞任取り消し要求「虚偽の理由だった」 - ビジネス・経済
野副氏側が富士通に提出した文書などによると、富士通の取締役会が予定されていた昨年9月25日朝、出社した野副氏は、秋草氏や間塚道義会長(現会長兼社長)ら同社の幹部数人がいる部屋に呼び出された。子会社の株式売却交渉に絡み、「(野副氏が)反社会的な勢力とつきあっているという話がある。上場企業として問題なので、辞めてもらいたい」という趣旨の申し出があったという。
これに対して野副氏は「自分がつきあっていた人間が反社会的勢力という認識は持っていない」と反論したものの、最終的には「会社に迷惑がかかるなら」と、辞任する結論に至ったという。
その後開かれた取締役会に野副氏は出席せず、間塚氏が出席者に「野副氏から辞任したいという申し出があった」と説明。間塚氏が当面の間、会長と社長職を兼務することになった。野副氏が自分の辞任理由が病気療養だと知ったのは、取締役会の翌日だったという。
出たよ。 やっぱりねぇ。 おかしいと思ってたんだ。
秋草直之相談役はまだ院政を敷いていたんですね。 昔は社内で「天皇」と称されるタイプの経営者がいたものでしたが、絶滅したと思っていたんですけどね。
似たようなことは以前にもありました。
富士通・秋草会長誕生の怪 - ニュース - nikkei BPnet
なぜ、任期半ばのこの時期に、会長になるのか――。
そんな質問が続いたが、秋草は深くいすに腰かけ、時折笑みを浮かべながら、こう答えた。
「忙しすぎて、たまらないから会長になった。そもそも、社長ではあったけど、会長みたいなものだった」「唐突と思うかもしれないが、私としては予定通りの人事」
業績悪化には一切触れず、一般的な社長交代人事と強調する。その堂々とした態度にも、引責辞任との見方を打ち消そうという意図が感じられた。
(中 略)
この時、秋草がわずか1時間前に人事を発表した深意を垣間見た。もし、決算発表と同時に人事案が示されたら、業績悪化の責任論が噴出し、代表取締役会長への“昇格”に厳しい批判が浴びせられたに違いない。
また、会長の関澤と、副社長の杉田忠靖と高谷卓の退任を決めた。表向きは「引責辞任ではない」と説明するが、業績悪化の責任論が噴出しないための、ガス抜きとも受け取れる。
「新社長が自由に舵取りできる体制を作った」。秋草は、会長や副社長の総入れ替え人事を、こう解説した。
だが、それでは自らが会長に居座り、代表権も手放さなかった説明がつかない。さらに、60歳の杉田に代わって最高技術責任者(CTO)になる藤崎道雄は 65歳。つまり、5歳も年齢が上がり、社長の黒川(60歳)よりも年上なのだ。また、新任の専務となる斑目廣哉は黒川と同期入社。こうした点からも、黒川が自由に舵取りができる体制を敷いたとは、とても受け取れない。
「(取締役でない)黒川君をいきなり抜擢したのだから、しばらく秋草君が会長としてサポートする必要がある」(名誉会長の山本卓眞)。要は秋草をトップとした体制が続くわけだ。
関澤の「米国流に、会長兼CEOと社長兼COOに役割を分担した」という説明は、より実態を正確に表現している。欧米企業では会長兼CEOこそ経営トップであり、企業の顔である。取締役会の有力者を一掃し、富士通は「秋草独裁体制」を固めたことになる。
コマとして使えないヤツは、粛清するということなんでしょう。
いやはや、おそろしいね。
富士通:前社長辞任撤回要求 市場、顧客の不信招く - 毎日jp(毎日新聞)
富士通は昨年9月25日、野副氏が病気療養を理由に社長辞任を申し出たとして、間塚道義会長(66)が社長職を兼務する人事を発表した。野副氏は08年6月に社長に就任したばかり。投資家らに対し、11年度に過去最高の営業利益を達成すると公約した直後の唐突な辞任だった。
このため市場では、「野副氏の急進的なリストラ路線が、富士通の最高実力者である秋草氏の反発を買い、解任されたのでは」(アナリスト)との見方も出た。しかし、富士通側は「病気が理由。詳細はプライバシーにかかわるので、申し上げられない」と説明していた。
富士通は今年1月22日、間塚氏が会長職に専念し、4月1日付で山本正己常務(56)が新社長となるトップ人事を内定したが、秋草氏が取締役にとどまるかどうかは「今後決める」という。社内では野副氏の訴えに対し「すでに新社長は決まっている」と取り合わないムードが強いが、野副氏の今後の行動次第では問題が泥沼化する可能性もあり、トップ交代の経緯について市場から明確な説明を求められそうだ。
こういう会社は、市場から淘汰した方がいいんじゃないかな?