「トヨタとホンダのいいとこ取り」 中国車の真打ち登場

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中国車の真打ち、続々登場:日経ビジネスオンライン

合弁法とも呼ばれるこの法律の対象は外国企業。外資の参入を原則禁止していたが、中国企業と合弁事業であれば認めることにした。高い技術力を有する外国企業の力を利用して自国産業の競争力を高めることを狙ったが、当初は見向きもされなかった。西側諸国の外国企業にとっては、“不平等条約”とも言うべき内容だったからだ。
 
合弁事業では利益の半分を中国側に渡さなければならず、技術やノウハウの流出リスクに常にさらされる。しかも合弁法では外国企業に対して最新の技術や設備を導入することを求め、「故意に遅れた技術を導入して損失を発生させた場合には補填しなければならない」とまで規定された。(中略)
 
その合弁相手が当時生産台数が年1万台にも満たなかった広州汽車だ。ホンダは法律の趣旨通り「アコード」の最新モデルを中国市場に投入し、中型セダン市場で高いシェアを確保。その後もミニバン「オデッセイ」や小型車「フィット」を次々とヒットさせた。(中略)
 
2008年から広州汽車は新たなステージに入った。合弁事業を通じて得た利益を元に全額出資子会社の「広州汽車集団乗用車(広汽乗用車)」を設立。独自ブランドの乗用車を生産するために38億元(約513億円)を投じて自社工場も建てた。2009年に完成したその新工場で初めて生産されるのが、冒頭に紹介した傅だ。
 
傅は胡錦濤政権が国策に掲げる「独自開発」にも合致する。これまで中国のローカルメーカーが生産するクルマは独自開発車と呼ばれてきたが、明らかに潜在力が異なる。合弁事業を通じてホンダとトヨタのクルマ作りを体得した広州汽車が開発・生産するクルマだからだ。その意味で、“真打ち”とも言うべき中国車なのだ。

ホンダが進出する以前は、VWやGMは数世代前の古いモデルしか生産していませんでした。 広汽ホンダは、北米で販売している現行アコードを販売したので、米国帰りの留学生などに人気が出たんですよね。

合弁相手が習得した技術を元に、独自モデルを開発するのはトヨタもホンダも織り込み済みでしょう。 ホンダが「理念」ブランドを打ち出したのも、広州汽車の独自モデルに対抗する意味もあるのでしょうし。