日本企業の新常識「国内採用抑制、海外採用増」 | 実践ビジネススクール
グローバル企業のアジア太平洋地区における課長、部長、本部長クラスの経営人材を見ると、日本はアジアでも最弱だ。アジアで順位を付ければインドがダントツ。欧米人と対等に渡り合える人材が大勢いる。次がオーストラリア、台湾と韓国。台湾や香港は自国がどうなってもしたたかに生き残る国際人が昔から多い。また国を挙げて人材育成に力を注ぐ韓国では、TOEICのスコアが800点以上でなければ一流大学に入れないし、サムスンに至っては920点以上でなければ課長にすらなれない。
一方、日本を代表するグローバル企業・ソニーのカットオフ基準が650点なのだから勝負にならない。今やインドネシアあたりのマネジャーのほうが、日本人マネジャーよりはるかに優秀で手強いのだ。(中略)
グローバル企業である以上、全世界から人材を集めて最適なフォーメーションを組むのは当然のことだ。日本企業も10年ほど前からグローバル人事の必要性に気付いて、5年ほど前から焦り始めた。韓国のように世界中どこに出しても通用するような人材を国や教育機関がつくってくれない以上、自分たちで手当てするしか生き残る道はない、と。
以前の日本企業は海外で新卒を取らなかったし、「現地採用」などと見下した言葉で海外の人材を集めていた。しかし今は違う。本社の人事部が幹部社員として正規社員の採用を世界中でするようになっているのだ。
ところが世の中の大半は、景気が戻れば雇用も戻ると信じているのだからおめでたい。要は、玉石混交どころか石しか出てこない日本の大学から誰が採るか、という話なのだ。外資系企業が日本人の採用を控えるのも同じ理由。
昔だって全員が「四当五落」とか「家での学習時間は9時間」なんて生活を続けていた訳ではないでしょう。 問題は上位クラスのレベル低下ですが、全体的な地盤沈下の影響なのか、頂が下がったのか、どちらなんでしょうね?
ちなみに自分はTOEICを受けたことすらありません。 受けたら300点を切るのではないかと思いますね。
経済観測:アメリカの高等教育と成長力=東京大公共政策大学院副院長・伊藤隆敏 - 毎日jp(毎日新聞)
次のように単純化して考えると分かりやすい。日本でもアメリカでも、進学校の優秀な生徒は、高校2年終了までに標準的な高校の授業科目は履修済み。高校3年の1年間を、日本では難関大学の入試問題を解く能力を高めることに使う。
一方、アメリカでは大学レベルの授業を受ける。優秀なだけでなく、さらに難しい科目も習得済みの学生が大学に来る。大学では、学部科目を履修済みであれば、専門科目の履修も早くなる。さらに学部のうちに大学院のレベルの授業を履修できる。このようにアメリカの教育システムは能力のある学生をどんどん伸ばしていく。アメリカでは大学を20歳で卒業とか、博士号を24歳で取得とかも珍しくない。
日本が「ゆとり教育」で、進度を落として「平等」を目指したことで、アメリカのような若い博士は生まれにくい状況にある。教育は経済成長力の源泉。先端技術の開発が重要な世界で、どちらの経済がより高い成長能力を持つかは明白だ。
日本はエリートを育てるというのに否定的な風潮がありますからね。 「ゆとり教育」だけが原因ではないし、日本人全体の劣化にも原因があるように思います。 国民の選良たる国会議員をみてもわかりますね。