日産山下副社長「3リッターカー実現のエッセンス」 | レスポンス自動車ニュース(Response.jp)
同社として初のミラーサイクルの直噴エンジンにスーパーチャージャーを採用し、燃費性能と加速性能を両立させたとアピールしている。
欧州の測定方式によるとCO2(二酸化炭素)の排出量は1km走行当たりで95グラムを達成(手動変速機)した。HV(ハイブリッド車)などを除くガソリン車では世界最高の環境性能となる。
日産は燃料3リットルで100kmの走行が可能な「3リッターカー」の開発を進めているが、山下光彦副社長は「3リッターカーのエンジンのエッセンスが完成した」と述べた。
トヨタの「iQ」でも99g/kmですから、マーチの車体で95g/kmというのは大した物だと思います。
ダウンサイジングは日本に根付くか - 日経Automotive Technology - Tech-On!
これまで日本の自動車メーカーは、エンジンのダウンサイジングには消極的でした。一つは、先週のこのコラムで浜田編集委員が触れていたように、エンジンの排気量が大きいほうが、気筒数は多いほうがエライという排気量信仰のため。もう一つは、同じ出力を得るのに過給機を使うよりも、排気量を大きくしたほうがコストが低くて済むということがありました。
実際にはコストがかかっているのに、商品価値としてはむしろ低く見られてしまうというのでは自動車メーカーとしては手が出しにくかったのもうなずけます。
実際、日産の開発担当者によれば、新開発のエンジンは、1.5Lの自然吸気エンジンと出力は同等で、燃費は約3割改善しているものの、コストは1.5L自然吸気エンジンより高くついているようです。
大昔(20年前以上)に、モーターファン誌上で兼坂弘氏が連載していたエンジン解説記事が好きで、よく読んでいました。
かなり毒舌な解説だったのですが、「燃費を向上させるにはミラーサイクルが有効である」、「加給して排気量を小さくするべし」、「スーパーチャージャーはルーツ式よりもリショルム式が良い」、「ヘッドボルトは塑性域角度締付法じゃないとダメ」なんてことが書いてありました。
兼坂氏は既に鬼籍に入られましたが、こういうダウンサイジングされたエンジンが日本のメーカーからも登場するようになったのを知ったら喜んだか、はたまた「20年遅い!」と叱ったかな。