風知草:ビデオ騒ぎの教訓=山田孝男 - 毎日jp(毎日新聞)
「東郷平八郎の高陞(こうしょう)号事件を思い出しましたよ」
高陞号事件は日清戦争のエピソードである。1894(明治27)年、巡洋艦「浪速(なにわ)」の艦長だった東郷は、清国兵を満載して朝鮮沖を航行中の英商船・高陞号を撃沈した。
当初、英国世論は反日で沸いたが、日本側の情報開示や、救助された英国人船長の証言などから、高陞号が、清国兵の威圧により「浪速」の停船命令を無視したことが判明。
「浪速」が、2時間半の説得の末、国際法に従い、予告信号を出したうえで砲撃していたこともわかり、東郷は国際的に面目を施し、それが後の出世の糸口にもなった--。
「事態が発生してしまった以上は、積極的に情報開示し、徹底的に検証し、内外の理解を得ていくという態度が大事なんじゃないでしょうか」
ビデオのネット流出まで見届けた佐藤の感想だ。
外交問題なのに国内法を持ち出して矮小化しようとしたりする管政権とはえらい違いですね。
尖閣での衝突事件が教科書に載るかどうかはわかりませんが、外交の失敗例として記録されることだけは確かだと思います。