近聞遠見:「言葉が貧しく、劣悪だ」=岩見隆夫 - 毎日jp(毎日新聞)
言葉、恐るべしだ。先の丸谷はあいさつ文を紙に書いてきて読むので有名だが、別のところで、
「政治家の場合は、失言ひとつで地位を失っちゃうわけですから。やっぱり準備しなきゃいけないですよ」
と述べている。(中略)
整理すると、言葉は饒舌でなく短く(中曽根)、しかし、短ければいいのではなく、信頼性がないと復讐される(梅原)から、要は準備が肝心(丸谷)だ。
丸谷は準備の成果として、「挨拶はむづかしい」「挨拶はたいへんだ」についで、先日は「あいさつは一仕事」(朝日新聞出版)とシリーズ3冊目を出版した。
中年に差し掛かると、職場でも私生活でも挨拶をしなければならない状況に出くわします。
朝礼では毎日ちょっとした一言を述べたりもしますし、異動や定年退職者を送る言葉とかを求められることもあります。
義父の喜寿祝いでのスピーチとか、祖母の葬儀での遺族代表御礼とかとか。
人前に出るのは苦手なのですが、もはやそんな事を言ってられません。 話が終わらなければ開放してもらえないのですからね。
幸いアタマが真っ白になるようなことはなくなってきて、ある程度オートマチックに言葉が出てくるようになりました。 もちろん事前に考えてはいますが。
他人の挨拶を聞いていると、「今の一言は余計だったな」とか「聞いた相手がどう思うか考えているのかな?」と思うこともよくあって、自分も気づかずに同じような失敗をしているんだろうなと思います。
いわゆる「挨拶がうまくなる本」などのハウツー本はキライですが、こういう本なら読んでもいいかな。