今回使ったエキパイは、首下の直径がΦ25でした。 丸パイプの場合は、インチサイズが一般的なんですけどね。
エキパイに使われるパイプは、SUS304ステンレス化粧管#400番研磨と言われるものです。 インチサイズだけでなく、ミリサイズでもネットで1本数千円で購入できます。 問題は曲げ加工です。
普通はパイプベンダーという装置を使って曲げるみたいですね。 オークションなら2万円以下で入手できます。
何本も作るわけでもないのに、パイプベンダーを買うのは馬鹿らしいようにも思いますが、納得いくまで何回でも作り直しがきくというのは、それはそれで魅力的ではあります。
手曲げというのも不可能ではありません。
これは工業界では有名な話しですが、オートバイのマフラーの職人さん達の編み出した方法。まずはステンレスパイプに砂を詰めます。普通の砂でいいのですが、ギッシリと詰めます。次に加熱。
これはステンレスパイプが赤熱する程度でいいです。溶接温度までは上げない事。曲げ加工できる程度に緩くなればOK。規格ものの薄肉ステンレスパイプなら家庭用の低価格小型バーナーでも赤熱は楽勝なはず。それで、ステンレスパイプの両端を持ってユックリと、でもグイッと曲げます。
この時、砂は相変わらずギッシリと詰まっている事を確認して下さい。砂が詰まっているので、ステンレスパイプの赤熱した部分だけが「クキ」と曲がる事なく、滑らかに曲がるはず。工業規格サイズのステンレスパイプなら、曲げステーもあるので赤熱しなくても曲げはできますが、やはり「赤熱+砂ギッシリ」の手法を使うと滑らかに曲がります。
POP吉村が編み出した手法ですね。 小さいRで曲げるのは大変ですが、面白そうではあります。 カセットガス用のトーチでもいけるのかしらん?
実のところ、本業は生産設備の製作なので、会社に行けば大抵の設備は揃っています(溶接機やレーザー加工機もある)。 今回はCATIAを使う程でもないですが、自分で図面描いて出入りの加工業者に造らせれば(もちろん有料です)手間はないです。
でも、それじゃ誰の参考にもなりません。 ちょっと頑張ればD.I.Y.でできて、どうしてもダメなときだけ(内燃機屋さんなど)プロの手を借りるというスタンスでこれまでやってきました。
時間は掛かるかもしれませんが、今回もできるだけその線は守りたいと思います。