あなたの会社では、部長が課長の、課長がメンバーの仕事をしていませんか?:日経ビジネスオンライン
「日本には、部長が課長の仕事を、課長がメンバーの仕事をしている会社が多い」──残念ながらこれまでに多くの企業を支援してきた私の実感だ。みなさんの会社ではどうだろうか。
手を上げて、と言われたら「はーい!」ですね。
なったばかりの管理職は、まあ仕方ないとは思います。 個人の力で出世してきて、いきなりその強みを封印するというのも辛いですからね。
営業セクションで言えば、課長がメンバーと同じように担当顧客を持って営業している状態、部長も同じように営業している状態と言えるだろう。プレーヤー管理職が増えている現状では、よくある光景かもしれない。
だが課長のミッションは、課全体の売り上げ目標に責任を持つことであり、そのためにメンバーを育成することだ。背中を見せた方が早いなら目標を持つのも1つの方法だが、それはあくまで手段の1つ。本来の課長のミッションではない。求められているのはメンバーを育成し、1人ひとりに個人目標を全うさせることだ。
部長もしかり。部長には部の売り上げ目標に責任を持つだけでなく、部の責任者として進むべきベクトルを会社のベクトルと合わせていくミッションがある。会社から期待される未来像に向けた部の組織作りも必要だ。自ら売っている時間などないはずなのだ。
ただ、そういう話ばかりでもないようです。
先日も私が支援している中堅B社の社長から、「1万円以上の決裁はすべて自分がやっている」と聞いて、すぐにやめるように勧めた。お金の管理は社長の重要な仕事の1つだ。会社としては1円単位で管理するとしても、1万円をチェックするのはこの規模の会社の社長の仕事ではない。
1万円単位を本気で社長がチェックしているとどうなるか。時間は有限だ。彼は本来取り組むべき未来の成長戦略や経営計画などに、十分な時間が割けなくなる。変化の激しい時代、そうした企業に明日はない。
これこそまさに「マイクロマネジメント」ですね。
課長が新入社員の業務日報にまで、細かくコメント入れたりするのは止めた方がいいです。 そんな時間があるのなら、係長とミーティングした方がいいでしょう。