再送:オリンパスの晴れない「霧」、資金の流れで当局の事実解明に発展も | ビジネスニュース | オリンパス特集 | Reuters
国内の投資銀行関係者は「オリンパスが支払ったアドバイザリー報酬は法外に高い。通常の報酬は買収価格の1%程度で、FAが優先株を受け取ることは通常ではあり得ない」と指摘する。ただ、もはや株式市場の受け止め方は「6億8700万ドルのうちどこまでが報酬で、どこまでが優先株の買い戻し価格なのか、それが高いか安いかという問題よりも、一体なぜそれだけの資金がAXESとAXAMという会社に流れたのかだ」(前述のアナリスト)という不信感となっている。
AXESとAXAMの存在が焦点になる中で、オリンパスはFAの名称は開示していない。ただ、17日夜にオリンパスが開いた投資家向けの電話会議で森久志副社長は、AXAMが登録を取り消されたことについて「取引が終了した後は没交渉になっていたので、その会社がなくなっていることは了解していなかった。ただ、2004年から2005年ぐらいから取引はあったので、ずいぶんよく知った間柄だった」と述べた。
また、ロイターはウッドフォード氏から、同氏がオリンパスの森副社長と9月以降に交わしたとする複数のメールを入手した。11日付の菊川会長あての書簡を作成する前に、ウッドフォード氏が質問して森副社長が回答する形式で、両者のやり取りが記録されている。
ここでウッドフォード氏は森副社長に対し、AXESとの取引の内容について繰り返し質問しているが、特に6日のメールでは、AXESへの支払い対価の一部を優先株とした理由について尋ねている。これに対して森副社長は「本来はキャッシュの支払いが望ましいが、AXESは(ジャイラスの)成長を享受したいということと、FA報酬の課税を遅らせるためにも優先株の受け取りを求めていた」として、AXESの名称に言及して回答した。オリンパスは、森副社長からの回答メールの存在について「コメントできない」(広報担当)との見解を示している。
「よく知った間柄」なら、取引後3ヶ月で登録取り消しになったことぐらい伝わると思いますけどね。
オリンパスめぐる疑惑、元ウォール街バンカーが重要人物として浮上 | Reuters
オリンパス(7733.T: 株価, ニュース, レポート)のマイケル・ウッドフォード前社長からロイターが入手した書類によると、同社をめぐるスキャンダルで、日系人の元ウォール街バンカーが重要人物として浮かび上がってきた。
同書類によると、元ノムラのバンカー、ハジメ・ジム・サガワ氏は、オリンパスがフィナンシャル・アドバイザー(FA)として5年前に起用し、6億8700万ドルの手数料を支払った米金融会社を所有していた。(中略)
PwCの調査報告書によると、サガワ氏が主要アドバイザーであるAXESの代表だったことが示されている。ただ、資金が最終的にどこに流れたかは不明としている。
PwCの調査報告書は「サガワ氏は、ジャイラスの案件に関連してAXESを代表していた。同氏は、ノムラ・セキュリティーズに勤めていたニューヨーク駐在期間を含め、1980年から現在まで米国に居住している」としている。
また、報告書によると、AXES設立前にドレクセル・バーナムやペインウェバーでの勤務経歴も持つサガワ氏は、AXESの社長であり、関連企業で最終的に多額の手数料を受け取ったAXAMの取締役のように振舞っていた。
ただ、報告書は「オリンパスによるジャイラス買収に関しては、取締役会とサガワ氏あるいはAXESとの間に個人的な利害関係がなかったことを取締役会が確認した」としている。(中略)
報告書によれば、AXESは休眠会社で、同社のNYの住所の警備員は、ここ数年オフィスは閉じられていると話している。AXAMの連絡先は不明で、報告書によれば昨年ケイマン諸島の登記を取り消されている。
オリンパスにも社外取締役とかいただろうに、なんでチェック機構が働かなかったのかな?
菊川オリンパス会長兼社長の墓穴:阿部重夫発行人ブログ:FACTA online
もうひとつ、オリンパスの社外取締役3人は何をしているのか。会社側の不正を調べる立場なのに唯々諾々。順天堂大学元教授の林田康男氏はオリンパスのお得意先だし、来間紘氏は日経元専務で前テレビ愛知社長、林純一氏は野村証券出身でアングラム代表と、メディアと金融の利害関係者ばかり。ウッドフォード解任は当人以外全員が賛成したので同罪だから、このままだと株主代表訴訟の被告になるでしょう。
カタチばかりの存在だったんでしょうね。
富士通のときは、株主は「真相はどうでもいいから、早く騒動を収めてほしい」という感じでしたが、今回はあまりの株価の下落に動きがあったようです。
オリンパス:日生など大株主が追加開示求める、社長騒動で株下落続く - Bloomberg
日本生命はオリンパス株の8.3%を保有。広報担当の都築彰氏はブルームバーグ・ニュースの取材に対し、オリンパスに「投資家の懸念やコーポレートガバナンス(企業統治)に対する不信感」の払しょくに向け、迅速な対応を求めたことを明らかにした。
7位株主のハリス・アソシエーツのデービッド・ヘロー最高投資責任者は電子メールによるブルームバーグの取材に対し、オリンパスの過去の買収で「ファイナンシャルアドバイザー(FA)がどの会社で、支払いの額はどう決まったのか」などの追加情報を求める書簡を同社経営陣や「東証の最高経営責任者(CEO)」に送ったとした。
ヘロー氏は、マイケル・ウッドフォード前社長が外部に漏らした情報の真偽を確かめるため「独立した調査」を行うよう求めたという。オリンパスによるこれまでの情報開示に「満足できない」として「株主だけでなく、従業員や消費者なども答えを求めている」と強調した。
株主としても取締役へのチェックを怠ったのだから、評価損が発生しても文句は言えないようにも思います。