【インタビュー】オリンパス社長解任劇の背景=ウッドフォード前社長 (ウォール・ストリート・ジャーナル) - Yahoo!ニュース
オリンパスは他の多くの日本企業と同様、同社でキャリアの大半を過ごした日本人幹部が経営に当たってきた。70歳の菊川氏は1964年以来オリンパス一筋だ。ウッドフォード氏は15人の取締役の中で唯一の外国人だ。
同氏によると、菊川氏との決裂につながった疑念が生じたのは7月、月刊誌「FACTA」がオリンパスによる日本の小企業3社の買収について疑問を呈したときだった。この3社は2006年から08年にかけて約700億円で買収された。1社は「ヒューマラボ」というフェースクリームやサプリメントなどのメーカーで、それ以外の2社は、医療廃棄物のリサイクルを行う「アルティス」と、電子レンジ用容器のメーカー「NEWS CHEF」だ。同誌は、売り上げも少なく、特に際立って価値のある資産があるわけでもない非上場企業に対して、オリンパスがなぜ大金を支払うのか不可解だとしていた。
また、この記事は、08年の英医療機器会社ジャイラス・グループの買収についても疑問を表明していた。買収価格は2117億円で、買収発表直前の株価と比較して、58%も高い価格がつけられていた。
取締役会を舞台にした社長解任としては富士通のケースが記憶に新しいです。
オリンパスも製品は好調なのにもったいないですね。
次号にオリンパス独走報道第3弾掲載!:阿部重夫発行人ブログ:FACTA online
FACTAの愛読者はもうよくご存じでしょう。オリンパスのスキャンダルについては、8月号に掲載した「企業スキャン オリンパス――巨額M&A失敗の怪」以来の調査報道とスクープで報じた通りです。14日朝に突如、マイケル・ウッドフォード社長の解任が発表され、株価が1日で17.6%も値を下げたことも、記事をご覧になっていれば意外とは思わなかったはず。(中略)
まさに虎の尾を踏んだのだ。記事の第1弾はフリー公開にしたのでご覧いただきたい。そのタブーをFACTAは追及していた。ウッドフォード前社長の疑問は至極当然だった。菊川会長が目くらましに据えた「お飾り社長」とはいえ、われわれの追及と同じ疑問を前社長も抱いたのだろう。代表取締役が善管注意義務を果たして何が悪いのか。
このブログでも二度にわたりFACTAはオリンパスに公開質問状を送っているが、「適切な開示をしており、お答えすることはありません」と一貫して知らぬ存ぜぬだった(第1回、第2回)。が、社長解任によってわれわれの質問状がまさに「菊川オリンパス」の機微に触れるほどの痛撃だったことが証明された。
その追求記事第一弾がこちら。
オリンパス 「無謀M&A」巨額損失の怪:FACTA online
不可解と言えばこれほど不可解な話もあるまい。本業とは縁遠い小さなベンチャー企業を08年3月期に3社まとめて700億円近くで買って子会社化し、翌年にはほぼその全額をこっそり減損処理している。
オリンパスが買収したのは、医療関連の産業廃棄物処理を手がけるアルティス(東京都港区)、電子レンジ用容器を企画・販売するNEWS CHEF(同)、化粧品や健康食品を通信販売するヒューマラボ(同)の3社(9ページの図参照)で、いずれも非上場企業である。
これだけ高額な買い物にもかかわらず、なぜかオリンパスの有価証券報告書にはこれらの社名はほとんど記載されておらず、業績動向も一切公表されていない。オリンパスがひた隠しに隠す“恥部”なのだ。
本誌が調べたところでは、オリンパスと関係の深い経営コンサルタント会社が05年ごろに休眠会社を業態転換させて活動を再開させたり、新規に立ち上げたりして、08年にオリンパスに売却したもの。業績や資産、履歴などいずれも見どころのない零細企業3社の買収に、なぜそれぞれ200億円以上も出したのか。
3社の買収時の売上高はいずれも2億円に満たなかった。3社の発行済み株式数や類似業種のPER(株価収益率)、買収金額などから逆算すると、買収から4~5年後には売上規模が数十倍から百数十倍に急成長することを前提として、巨額の買収価格を決めたことになる。素人目にも極めて不自然な利益計画であり、まともな投資とは言えまい。
うーん。 そりゃ酷い。 会社に損害を与えてまで、どこに資金を流していたんでしょうね。
もしオリンパスが傾いたら、絶対パナソニックが買収に乗り出すでしょうね。 カメラはもちろんですが、医療機器も魅力的ですから。
今後を注視していきたいと思います。