チャンスとピンチが訪れる 欧州危機 日本金融界への波紋|今週の週刊ダイヤモンド ここが見どころ|ダイヤモンド・オンライン
欧州でパンドラの箱が開き始めている。これまで、欧州各国の債務問題が原因とされてきた欧州危機だが、じつはもっと根深いものが垣間見えてきた。サブプライムローンの処理の甘さである。
「米国に比べ欧州の銀行の債権の減損処理は甘かった」「景気回復で価値が戻ると思っていたが、もっと腐ってしまったのだろう」──。日本の金融当局筋やメガバンク首脳はこうした見方で一致している。(中略)
IMF(国際通貨基金)が2009年4月段階でサブプライムの損失を4.1兆ドルと推定したが、処理ずみはそのうちの一部だ。猛烈な勢いで処理した米国系に比べ欧州勢の動きはいかにも鈍かった。すべて欧州に眠っているとは言わないが、疑惑のまなざしが向けられても不思議ではない。
公的資金を注入したくても肝心の国の財政が傷んでいるところもあるため、見透かされる可能性がある。欧州は今まさに手詰まり状態になっている。
当時から欧州の金融機関が最もダメージが大きいと言われていました。
てっきり処理済だと思っていたんですが、これじゃバブル崩壊後の不良債権処理の先延ばしをしていた日本の金融機関と同じですね。