オリンパス融資、条件変更検討=3600億円超、早期回収も―取引銀行 (時事通信) - Yahoo!ニュース
オリンパスによる巨額の損失隠し発覚を受け、大手銀行など取引金融機関が同社向け融資について、貸し出し条件変更の検討に入ったことが9日、明らかになった。金融機関側は「借入金の使途が虚偽だった場合、前倒し回収する可能性もある」として、同社に状況説明と経営の早期正常化を促す意向だ。
オリンパスの連結有利子負債は3月末時点で約6500億円。このうち約3660億円がオリンパス本体向けで、三井住友銀行など国内の大手行中心に融資している。仮に一部融資の条件変更や早期回収に発展した場合、同社は資金繰りに大きな影響を受ける見通しだ。(中略)
しかし、仮に飛ばしに充てられていた場合、「資金使途の虚偽説明」に該当し、期限まで返済せずに済む借り手側の「融資の期限の利益」が喪失したと判断。取引行が期限前の完済を求める可能性が高い。
「事業は好調だから」と言っても、キャッシュが廻らなくなったらとたんに倒れてしまうかもしれません。
かといって、今の状況では新規融資に応じてくれるところはないでしょうね。
問題の本質は、十分でない資産と多額の負債を示すオリンパスのバランスシートにある。後に数百億の損失計上につながった1990年代の一連のM&A(合併・買収)によって、同社の自己資本比率は今では14%を下回り、世界の同業他社と比べても最低となっている。
オリンパスは特に医療機器事業でなお多額ののれん代を抱えているため、同社の資本基盤は弱い。同社はのれん代(1680億円)が純資産(1510億円)を上回る、日経平均225銘柄で唯一の企業だ。2008年の英医療機器メーカー、ジャイラスの買収に伴うのれん代2090億円はまだ大部分が償却されておらず、償却を進めれば増資が必要となる可能性がある。(中略)
オリンパスは6月末の時点では2670億円と潤沢な手元資金を確保しており、これにより今後4年間の社債償還や融資返済を賄える可能性がある。だが厳しい市場環境では、同社の長期債務6310億円を履行するだけでも試練となる。利払い負担が4~6月期の調整後営業利益の4分の3に匹敵するためだ。さらに、マーケティングや研究開発費により、同社の手持ち資金は逼迫する。
隠れた損失だけじゃなくて、表の損失だけでもかなりの額だということですね。 下手したら債務超過になっているかも...ということで「全員売り」になっているんでしょう。
東証、オリンパスを監理銘柄に 株価は3日連続のストップ安に (産経新聞) - Yahoo!ニュース
東京証券取引所一部上場の損失隠し問題で株価が連日ストップ安になっている大手光学機器メーカー「オリンパス」が10日、監理銘柄に指定された。東証によると上場規則で規定された14日までに平成23年9月中間決算を提出できなくなったため。14日から1カ月の12月14日までに決算が提出できなかった場合、上場廃止となる
時間との戦いになりそうです。