EUは来年が天王山? 「対岸」どころでない日本国債

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ドイツの苛立ちの理由と危機の根源:日経ビジネスオンライン

EUにとっては、来年が天王山になるかもしれない。そのことを示す数字をご紹介しよう。ドイツのある金融機関の試算によると、ユーロ 圏加盟国が来年償還しなくてはならない国債の総額は、6160億ユーロ(64兆6800億円)。さらに、各国政府は債権者に対し、この借金のために1970億ユーロ(20兆6850億円)の利子を払わなくてはならない。つまりユーロ圏加盟国が来年返済を迫られる借金と利子は、85兆円を超えるのだ。しかも、各国政府は債券市場で欧州の国債に対する不信感が高まる中で、国債の買い手を見つけなくてはならない。これらの数字から、EUが直面している試練の大きさが、ご理解いただけると思う。

日本もそうですが、国債償還すると同時に同額以上の国債を発行するわけです。 借金の自転車操業ですからね。
新規国債の引き受け手がいなければ、償還することも出来ずデフォルトするしかありません。

イタリア公債も、10年前は約8割が国内消化だった:日経ビジネスオンライン

この図表を見ると、10年前の1997年まで、イタリア公債は約8割が国内で消化されていたことが一目瞭然だ。つまり、この時点で、イタリア公債の海外保有割合は約2割にすぎなかった。しかし、その後の10年間で急速に海外保有割合が高まり、2011年には約4割にまで上昇している。
 
「日本国債は95%が国内で消化されているから大丈夫」という議論がまだ根強い。だが、それは大きな間違いである。というのは、図表3(三菱東京UFJ銀行の試算)が示すように、社会保障・税一体改革が予定している5%の消費増税が実現しない場合、毎年約40兆円に及ぶ新発国債を国内のみで消化することは困難となるシナリオが想定できる。そうなれば、今後、日本でも、国債の海外保有割合が急激な勢いで上昇していく可能性がある。

そういう危機感を国民が共有できるように、政治家や官僚が努力しているかということです。

悪い円安、悪い金利高の幕開けか:日経ビジネスオンライン

11月28日、日本の国債市場で10年物長期国債の利回りが1%を超える水準に上昇(価格は下落)し、終値では1.065%となった。わずか1週間で0.1ポイントも上昇した。欧州での金利上昇ピッチに比べれば大したことがないように見えるが、債券の世界で0.1ポイントと言えばかなり大きい。膨大な債務を抱える日本に対して格付け会社を含む市場関係者の目が厳しくなるなかで、23日にドイツで実施された国債入札が札割れとなったことで、日本市場にも警戒感が拡大した格好だ。
 
日本の国債が欧州化しないことの論拠として最も多く採り上げられるのは、発行額の9割以上を国内の投資家が購入していること。安定した消化先が控えており、しかもこれらの多くが資金の運用先が見つからずに困っている状況が挙げられている。
 
しかし、果たしてそうだろうか。機関投資家は通常、債券投資にあたって投資の基準を定めている。その最たるものが格付け基準だ。日本の機関投資家の場合、「格付けがA-以上であること」と定めてあることが多い。日本が長期的にA-格を維持できなくなれば、一定の投資家は日本国債を投資対象にしていられなくなる。

マスコミもそろそろ「増税=財務省の操り人形」みたいなレッテル貼りを止めた方がいいと思います。