インドネシア、賃上げデモで相次ぎ操業停止

  • 投稿日:
  • by
  • カテゴリ:
  • ハッシュタグ:

インドネシア、日系工場集積地デモで相次ぎ操業停止:日本経済新聞

インドネシアのジャカルタ郊外の日系工場が集積する地区で27日、公定の最低賃金引き上げを巡り労働者1万人以上が参加する大規模なデモが発生した。周辺の幹線道路の封鎖などもあったため、ホンダの二輪車工場など日系企業が相次いで操業を停止した。混乱が長引けば各社の生産に影響を及ぼしかねない事態に陥っている。
 
警察によると、1万人を超える労働者がジャカルタの東約30キロメートルの西ジャワ州ブカシにある工業団地や周辺でデモを実施。この地区とジャカルタ中心部やタンジュン・プリオク港、スカルノ・ハッタ国際空港を結ぶ高速道路などを封鎖した。デモは1月に入って散発的に起きており、今回が最大規模。

テレビで見ました。 なかなか大規模なデモだったようで。

ブカシは自分も出張で行きましたが、日系企業が多く進出しています。
タイの洪水が一段落ついたところだったので、日系企業は肝を冷やしたのではないでしょうか?

<EMeye>インドネシアで大規模デモ、最低賃金引き上げでいったん合意/ 株式NEWS /モーニングスター

インドネシア西ジャワ州のブカシ市にある工業団地で27日、賃金の引き上げを要求する大規模なデモが発生した。これを受けて27日夜に州政府とインドネシア経営者連盟、ブカシ労働組合が会合を開き、最低賃金の引き上げで合意した。28日付けの現地ジャカルタ・ポストによれば、12年の最低賃金は一般労働者で前年比16%増の149万1000ルピア(1万4910円)となる。
 
ブカシ市では12年の最低賃金を大幅に引き上げる決定をすでにしていたものの、経営者団体がこれに反発、裁判所に訴訟を提起し26日に受理されていた。労働者がこうした経営者側の姿勢に反発を強めたことが発端となり、数万人が参加する今回のデモにつながった。デモ隊が主要幹線道路を占拠するなど混乱が広がったことから、パナソニックやデンソー、ホンダなど日系企業を含む一部工場が操業を停止した。
 
ただ、今回の最低賃金引き上げの妥結により、混乱が収束するかは微妙。そもそも今回合意した最低賃金は経営者側が反対していた賃金(149万1866ルピア)と大差がなく、経営者側に不満が残る内容。一方、労働者側も最低賃金に対して意思統一が図れているか微妙な情勢で、さらなる賃上げを要求する可能性がある。また、今回のデモによって賃上げ要求が通ったことで、デモが他の地域に拡散する恐れもありそうだ。

このデモの伏線はタイにあります。

タイ、最低賃金4割上昇-消費の底上げ期待:日刊工業新聞

タイで4月に政府が定める最低賃金が4割引き上げられる。賃金アップで所得が増え耐久消費財の需要が拡大するとの見方がある一方、生産コストの上昇への懸念は強い。
 
タイ政府は賃上げと引き換えに30%の法人税率を今年から2年間で20%まで引き下げることを決めており、企業は減税で得た原資で人件費の増加をまかなえるとの声もある。タイの日系企業は最低賃金引き上げの影響を考慮した事業戦略見直しを迫られる。

この賃上げ自体は昨年10月に合意済みだったようです。