F1エンジン開発者が挑んだ軽「N BOX」 ホンダの浅木氏 (産経新聞) - Yahoo!ニュース
--NBOXは、車台からエンジンまですべて新たに開発した
「新しく開発する前に、NBOXよりも天井の高さが低い『ライフ』の車台を使って、NBOX並みの高さの車を作れないかを検討した。そもそも軽から撤退すべきではないかという話もあったが、工場や販売店にもとんでもなく大きな影響が出るということで続行することになった。軽をやめられないのはわかったが、もうけが出る態勢に変えないといけないので、工場の在り方や研究の在り方も含めて変えていった」
--どうやってもうけが出るようにしたのか
「これまでは、生産コストや研究コストをかけすぎていたのではないかということで、軽でもうかるなら、ほかの車種でももうかるという考えで始めた。主力車種のアコードやシビックは生産台数が多いので、工場のラインが1車種で埋まり、生産効率が良い。しかし、生産台数の少ない軽は、1つのラインに別の車も流れる。Nシリーズとして年24万台を生産すれば、1つのラインを埋めらる。そういう車を目指した」
--シリーズの共通点は
「エンジンやトランスミッションが共通で、ボディーの骨格部分や燃料タンクなどを含め、車を下から見ると同じという感じだ」
ダイハツがタントでやったのと同じことですけどね。
一番条件の悪いスーパーハイトワゴンで車台を作れば、他に流用するのは難しくありません。
肝心のエンジンですが、
--NBOXのエンジンの特長は
「車内の空間を広くするためにアクセルペダルを70ミリ前に出したが、そのためにはエンジンの前後の幅を小さくする必要があった。事故で衝突した場合、燃料のないところまではつぶれても良いような構造にしてある。エンジンをある種の車体の補強材として考えている」
--大きさに制限のある軽を広くするのは大変だったのでは
「制限があるから、技術で逆転できる。NBOXの広さに他社が追いつくためには、エンジンやトランスミッションなどパワープラントをすべて作り直さないといけない。その間に、Nシリーズで軽の勢力地図を塗り替えようと思っている」
--F1のエンジン開発の経験を生かせた部分は
「バルブがたくさん開いて空気が入れられるように、F1のエンジンでも使われているロッカーアームやV6エンジンに使われているハイドロリックアジャスターを使っている。部品代は少し高くなったが、トータルの製造コストは変わっていない」
あとは車種展開を増やすための、上屋の開発スピードをいかに上げるかですね。 軽ワンパック体制の真価が問われそうです。