自動車、円高でも反転攻勢

自動車、円高でも反転攻勢:日経ビジネスオンライン

ホンダは2011年に最も運が悪かった企業の1社だ。東日本大震災で開発拠点がダメージを受け、タイの洪水で組み立て工場が水に沈んだ。生産調整を余儀なくされ、在庫不足で主戦場の北米でシェアが低下。さらに超円高で、海外で稼いだ利益が目減りする。
 
外部環境の激変で、2012年3月期の営業利益は2000億円と前期比65%の減少を見込んでいる。しかし、昨年8月に発表した業績予想との比較では、700億円の下振れにとどめた。洪水が1100億円、一段の円高が570億円のマイナス要因になるが、研究開発費や調達費の圧縮で、970億円を捻出したためだ。年間配当は60円と、大減益にもかかわらず6円増配する。「成長への意思表示の意味も含め、増配を決めた」と池専務は話す。

スポーツで「今は相手にモメンタムがある」なんて言い方をしますが、そういう時はじっと耐えて反攻の機会を伺うことになります。
企業でも同じで、苦しいときに将来の成長の原資をいかに仕込んでおくかが重要です。

逆境どころか円安などの好環境にあぐらをかいて、構造改革を怠った例がマツダです。

自動車メーカーでも収益基盤が弱ければ業績は厳しい。マツダは2012年3月期の連結営業損益を400億円の赤字と、400億円下方修正した。要因を分析すると、震災と洪水の影響を除いても、140億円の営業赤字になる。
 
同社はほかの日系自動車メーカーに比べ、生産の海外展開が遅れている。米国では米フォード・モーターとの合弁工場が低操業に苦しみ、唯一の現地生産モデルである「マツダ6(日本名アテンザ)」は次期モデルから日本生産に切り替える。北米と欧州に全量輸出する体制となり、円高が収益を直撃する。
 
新興国対応も遅れる。販売台数のうち、成長が期待できる新興国向けは3割にとどまる。山内孝社長は「構造的な問題があり、円高のスピードに追いついていない」と述べざるを得ない。(中略)
 
業績を決めるのは、収益構造の強さだ。中核事業が強ければ外部環境の激変も、ある程度は緩和できる。円高はなお続くが、自動車は反転攻勢へと動き始めている。

三菱自に比べても見劣りしますからね。 どうするんでしょうか?