「女性は婚活を“最後の手段”って言うけど、そのときにはもう暴落してるんです」:日経ビジネスオンライン
--お見合いって話でしか聞いたことないんですけど、やっぱり昔は多かったんですね。
西口 (パソコンでグラフを起動して)いまはこんな感じですよ。60年代と00年代の比率。すごい減っているでしょう。(図1)
--ほんとだ! ほかの出会いのきっかけはあまり変わらないように見えるのに、お見合い結婚だけグンと下がってますね。
西口 そう。で、昔もいまも恋愛結婚って少ないんです。
--お見合いでカバーしてたんですね。
西口 お見合いが社会インフラだったんですけど、それはもうなくなった。あと年齢もあります。どんどん晩婚化していく。お見合いで結婚にまで行きつくためには、「四の五の言わない」ってことが大事なんですよ。
--もう後がないからお見合いするみたいな?
西口 違います。「私はこんな人がいい、あんな人がいい」といういろんな条件にうるさくないこと。「あなたにはこういう人がぴったりなのよ」と言われて、「そんなもんかな」と、素直に受け入れて結婚するのは、若くないとできないんです。
--それはどのくらいの。
西口 極論すれば20歳くらいです。
--若い……!
西口 だって、つい20年くらい前は女性の平均初婚年齢は23-24歳ですからね。いまだと「まだいいや」って結婚しないでしょう。そうやって世間に出ると、男の人を見る目が妙に肥える、自分のことは置いといてね(笑)。そうすると「こういう条件がないと嫌だ」とかいろいろ言い出すようになるから、お見合いをしても決まらないんですよ。
--年齢を重ねていくとどんどん求めるレベルが高くなっちゃう。
西口 でも、いまは20歳そこそこでお見合いなんてしないでしょう。しかし、30歳を超えてくると、今度はお見合いの成立自体が難しくなる。
確かにそうだね。 戦前なら「親が言うことだから」とかで、写真も見ずに結婚した人だって珍しくなかったでしょうし。
封建主義的な家長制度の衰退も要因ですね。