始まったトヨタの韓国勢への反撃 産業部次長 中山淳史 :日本経済新聞
ただし、利益の源泉はまだ新興国ではない。京大の塩地洋教授によれば、現代は09年まで、海外事業の営業損益がわずかだが赤字。起亜の買収などでシェアが8割近くに達した韓国での高収益がそれを補う構造だ。
逆に言えば、寡占状態にある韓国で一気に稼ぎ、世界中の成長市場でシェアを取りにいく。そんな戦略だ。再び、塩地教授の調査によれば、現代は輸出車の平均単価が135万円と日本車の輸出平均単価の約6割。一方、現代が韓国で売る車の平均単価は235万円と日本車メーカーの国内販売での平均単価より高い。
トヨタは今回、そうした現代の手法に真っ向から対抗する。1月に発売した米国製の「カムリ」は排気量が2500ccで、約230万円だ。競合する現代自の「グレンジャー」の2400ccと近い水準にぶつけ、輸入車ながら割安感を出した。
その結果、カムリは2月の韓国輸入車市場の車種別販売で首位を奪ったという。グレンジャーや現代自の主力セダン「ソナタ」の顧客層に切り込んだ結果だ。
前に朝鮮日報で、市場独占でユーザーの嗜好に応えていない現代自に批判的な記事を読んだことがあります。 競争がないと、どうしてもそうなっちゃいますよね。
韓国の消費者は歓迎するのではないでしょうか?