企業内のアイデアはどこから生まれるか?

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“独裁者”スティーブ・ジョブズの真実:日経ビジネスオンライン

スティーブと働いてしんどかったのは、「達成不可能だ」と散々説明した直後でも、「いいからとにかく期日までにやれ」と言われることでした。そうなると結局、何としてでもやり遂げなければいけないのでやらざるを得ない。結果的から見ればスティーブが正しく、プロジェクトは素早く進むことになる。結果として「無理だ」と言った自分は、一週間やそこいら余分に時間をかけようと邪魔をしていただけになる。そうしたことが積み重なって、スティーブは「不可能だ」と言う人を信用しなかった。いつでも何らかの道はあり、何とかなると思っていたんです。
 
スティーブが言っていた言葉に「我々は世界で一番大きなベンチャーだ」というものがあります。起業したてのように行動するべきだと。(中略)重要なのは企業内のアイデアがどこから生まれるか、という点についてです。
 
私がアップルのマーケティング部門の幹部と働いていた時、幹部チームのところに直接行き、新しいアイデアについて意見を聞くことが可能でした。デルなど他企業では階層があり、何人もの担当者を経由する必要がありました。その点、スティーブが「ベンチャーのように振る舞え」と言ったことが機能していたと思います。一言で言えば、「シンプル」であろうと常に努力していたのです。

いろんな役割の人が、自由に意見を言い合って白熱した議論をすることで、アイデアというのは出てくるのでしょう。

俺が死ねと言ったなら ホンダの哲学「自律、信頼、平等」(前編) :日本経済新聞

入社間もなくの最初の「ワイガヤ」でのことである[注1]。1人だけ年配の人がいるので、先輩に「あの人は誰ですか」と聞いたら取締役だと教えられた。ごく普通に周りと議論をしている。周りも取締役と意見が異なれば、はっきりと反対する。日本では役職が2階級違うと議論はできない企業がほとんどで、例えば若手社員は係長とは議論できても課長からは指示を受けるだけだ。ところが、ホンダでは議論を聞いても上下関係が分からない。つまり、平等なのである。
 
すると、その取締役が筆者を名指しし、「君、小林君だったよな。君はここまで何も発言していない。話すことがないなら出て行ってくれ」と不機嫌そうに言い放った。
 
指摘の通りだった。新人だった筆者はワイガヤのテンションの高さと、議論の展開の速さ、そして本音をズバズバぶつけ合う雰囲気に圧倒されて一言もしゃべれなかった。虚を突かれて焦りながらも何とか議論に加わろうとして、「僕もそう思います」とか、「こんな話を聞いたことがあります」とか、とにかく何でもいいから発言するようにした。するとしばらくして、またその取締役が口を開いた。
 
「小林君、意見を言うようになったのはいいんだけど、誰かへの同調や、どこかで聞いた話ばかりだな。それに、つまらない」と、バッサリである。これは、「君は自分の意見がない。つまり自律していない」という意味である。まさにガツンだ。

こういうカルチャーが今も続いていればいいんですけどね。