ゴーン日産社長「リーフには失望している」

日産ゴーン社長、EV販売伸び悩み「失望している」  :日本経済新聞

日産自動車のカルロス・ゴーン社長は14日、電気自動車(EV)「リーフ」の販売伸び悩みについて「失望している」と語った。ただ、「問題点はわかっている」と強調。米国の販売価格を引き下げつつ、政府にインフラ整備の働きかけを強めるなどして立て直しを急ぐ方針を示した。
 
14日開幕した北米国際自動車ショーの会場で、記者団に語った。リーフの2012年の世界販売台数は前年比22%増の2万6973台で、会社予想の50%増を大きく下回った。10年12月にリーフを発売した米国では、円高の進行で採算が悪化。価格が高くなり、販売が伸び悩んでいる。(中略)
 
ゴーン社長は「ここ数日の北京の大気汚染のニュースを見ればわかるように、『ゼロ・エミッション車』は必ず定着する」と力説。日本でも発表した同様の値下げ効果などにより、13年はリーフの世界販売を「少なくとも20%以上増やしたい」と表明した。

いくらEVが売れても、北京の大気汚染は改善しないでしょうね。

北京 深刻な大気汚染影響広がる NHKニュース

中国では今月10日以降、東部や内陸部を中心に、車の排気ガスなどに含まれ大気汚染の原因物質とされるPM2.5という極めて小さな粒子の濃度が高い状態が続いています。(中略)
 
PM2.5は人が吸い込むと、呼吸器の奥深くまで入り込みやすいとされ、ぜんそくや気管支炎など健康への影響が懸念されています。(中略)
 
北京市政府は、14日、緊急の記者会見を行い、大気汚染が急に悪化した原因について、「暖房のための石炭の使用や自動車や工場からの排気ガスが増えている状況に、ふだんより風が弱く湿度が高い気象条件が重なって、汚染物質が上空などに拡散されなくなったためとみられる」と説明しました。

中国でここ10年間に増えたガソリン乗用車は、ほとんどがLEVもしくはSLEVクラスのはず。 PM2.5はガソリン直噴でも出ますが、自動車から出る分はほとんどがディーゼル車でしょう。
でも、ディーゼル車を代替可能なEVはまだ現れていません。 いくらリーフが売れたところで、何の足しにもならないでしょう。

むしろ電力需要が増加して、旧式の石炭火力に頼る発電所から出るばい煙により、大気汚染がより深刻化する可能性もあります。

ですから北京の大気汚染の心配をするなら、最新式の石炭火力発電所を建設したり、地域暖房を実現するコ・ジェネレーションシステムを導入するべきです。