風力発電機落下:現場ルポ 「く」の字に折れた支柱、40メートルの羽根はねじ曲がり- 毎日jp(毎日新聞)
施設の東端にある19号機は、ウインドパークの入り口から車でガードレールの無い細い山道を15分ほど移動した場所。約20人の報道陣と一緒に、近くの空き地に車を止め、徒歩で真下まで近づいた。
19号機は木を伐採して造った丘のような場所に立っている。まず目に飛び込んできたのが、真ん中部分が「く」の字に折れた白い支柱だ。根元の直径4・3メートル。本来なら先端にある発電機と3枚の羽根はなく、遠目から見ると巨大なたばこの吸い殻が地面に突き刺さっているようだ。事故の衝撃のせいか、柱の中央と先端の塗装が少しはげていた。
同社によると、施設内の発電機は風速30メートルを超えると、自動制御で風下を向くように設定されている。停止している周囲の発電機全てが、南東方向を向いて止まっていた。北西からの強風があったのだろうか。
落下した3枚の羽根のうち、1枚は支柱の根元に巻き付くように落ちており、U字形になっていた。繊維強化プラスチック製。羽根は中央から縦に裂けており、透明でとがったガラス繊維が毛羽立っていた。すごい力が加わったことが素人目にも分かる。羽根の破片は南東に100メートル以上も飛び散っていて、広範囲にわたって事故の爪痕を残していた。
約60トンの発電機部分と2枚の羽根は、支柱の建っている場所の15メートルほど下の山中に落下している。衝撃で木々がなぎ倒されていた。
取り上げるのを忘れておりましたが、すごい事故ですね。
勝手な想像ですが、FRP製の羽根が何らかの理由で折れて柱に激突し、その衝撃の反力で発電機もろとも吹っ飛んでいったんじゃないかな?
自然エネルギー:落下した風車は直径83メートル、運転開始からわずか2年 - スマートジャパン
事故が起きたのは、三重県の青山高原にある「ウインドパーク笠取」。この一帯は風力発電設備が集積していることで有名な場所だ(図1)。その中でもウインドパーク笠取は最大の規模で、出力2MW(メガワット)の大型風車が19基稼働していた。設備を運営しているのは中部電力グループのシーテック(本社:名古屋市)である。
同社によると、破損したのは最も東側にある19号機だった(図2)。この発電設備は2010年12月から稼働を開始して、まだ2年4か月しか経過していない。メーカーは日本製鋼所で、風車の直径は83メートル、風車を支えるタワーの高さは65メートルある。総重量は約140トンに達し、風車の羽根の部分だけでも3枚で合計19トンの重さになる。(中略)
シーテックは青山高原で3つの風力発電所を運営しているほか、地元の津市・伊賀市と共同で出資する「青山高原ウィンドファーム」が20基の大型風車を稼働中だ。さらに青山高原ウィンドファームは2016年度までに新たに40基を稼働させる計画で、合計すると95MWの発電規模になって日本最大の風力発電所になる見込みである。先ごろ政府系の日本政策投資銀行など6行が総額180億円の協調融資を決定したところだ。
このところ全国各地で風力発電所の新規建設プロジェクトが目白押しの状態であるだけに、今回の事故原因の究明は極めて重要な意味をもつ。単に19号機だけの不具合だったのか、製品自体に問題があったのか、あるいは強い風によって突発的に破損が生じたのか。その内容によっては風力発電全体に影響を及ぼしかねない。
風力発電機の試験方法とかって、公的なものはあるんでしょうか?
メーカーの自主的な性能保証だけでなく、認定制度が必要になるかもしれませんね。